2015年5月1日金曜日

ビリギャル

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【映画公開記念版】 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
成績学年最下位の女子高生ギャルが、ある塾講師の励ましで慶應義塾大学合格を成し遂げた実話を元にした「ビリギャル」。合格すると分かっているので安心して見ていられる。

名古屋の女子高に通う工藤さやかは、まったく勉強せず、友達と朝まで遊びながら過ごすお気楽な毎日を送っていた。このままでは内部進学すら危ういと心配した母・ああちゃんは、さやかに塾へ通うことを提案。金髪パーマ、厚化粧、超ミニスカートというギャル全開の姿と、小学4年生程度の学力のさやかに、教師の坪田は面食らうが、すぐに彼女の素直な性格を見抜く。意気投合した二人は、ノリで慶應大学合格という無謀な目標を立て猛勉強を始めるが…。

原作は、塾講師・坪田信貴のベストセラー「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」。主演の有村架純の金髪のビジュアルが強烈なのだが、実際に金髪なのは夏休みの期間のみで、ほとんどは、ちょっと派手だがおしゃれ好きの普通の女子高生の姿だ。映画序盤は、さやかのギャル語と知識の欠如からくる珍問答で笑わせ、坪田先生のユニークな指導法に感心し、メキメキ実力をUPさせるさやかの姿に痛快な思いを抱くだろう。しかし、学問(受験)の道は甘くない。当然、何度も壁にブチあたるが、この点は、最終的に慶応大学に合格すると知っているので、ほとんどドキドキ感はない。どうやってその壁を乗り越えるかに興味が向くのだが、そこには、どんな生徒も決して見捨てない坪田先生の熱い思いがある。無論、少人数の塾だからこそやれる学習法だが、教師と生徒の絶対的な信頼関係こそが奇跡を生んだ原動力なのだ。主演の有村架純の可愛らしさ、ひたむきさ、どこかとぼけた味わいが好印象。目標をまず言葉にして宣言する“自己成就預言”のパワーを、思わず信じてしまった。サンボマスターのエンディングテーマ「可能性」にのってのエンドロールのパフォーマンスが、かなり盛り上がる。
【60点】
(原題「ビリギャル」)
(日本/土井裕泰監督/有村架純、伊藤淳史、野村周平、他)
(安心感度:★★★★☆)
チケットぴあ

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