2015年9月14日月曜日

カリフォルニア・ダウン

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


San Andreas
(ショートバージョン)
アメリカ・西部カリフォルニア州。1300キロに及ぶ超巨大地層・サン・アンドレアス断層の活動により巨大地震が発生し、カリフォルニアを猛烈な揺れが襲う。ロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガスなど都市文明が壊滅していく中、消防庁ヘリコプター・レスキュー隊で特殊任務に従事するベテラン・パイロット、レイは、救難活動に出動するが、別居中の妻と娘が取り残されていることを知り、救助に向かう…。

観測史上最大級の大地震の脅威を描く「カリフォルニア・ダウン」。東日本大震災のリアルを知っていてもなお、ハリウッド映画が最先端のVFXを使って描くフィクションのスケールとド迫力に驚愕してしまう。決壊するダム、超高層ビル群のドミノ倒し、まるで山のようにせりあがる大津波。人々はなすすべもなく犠牲になる、あまりにも壮絶な自然災害は、文字通り、理不尽に人間を襲う天災だ。物語は、心に傷を負った凄腕パイロットが家族を守りぬいて奮闘するドラマが中心になっている。ちなみに、災害時にレスキュー隊員が公共のヘリをつかって真っ先に自分の家族を助けに行くという行動は、日本ではヒンシュクものなのだが、アメリカではどうやら許されるらしい。それもそのはず、大災害に真っ向勝負するのはロック様ことドウェイン・ジョンソン。神のごとき肉体は、公私混同のスーパー父さんをヒーローに変化させてしまうのだ。しかもレスキューのプロのレイだけでなく、娘も緊急時の知識は異常に豊富だし、普通のママだったはずの妻もいきなりモーターボートをぶっ飛ばず活躍ぶりと、ハリウッド・エンタメ映画王道の離れ業を見せてくれる。震災のトラウマがまだ大きく残る日本では一時は公開延期となったが、このほどついにお目見えした超ド級のディザスター・ムービー。4DX(体感型)上映形態は実現しなかったが、これが作りものである幸いをかみしめながら鑑賞したい。
【65点】
(原題「SAN ANDREAS」)
(アメリカ/ブラッド・ペイトン監督/ドウェイン・ジョンソン、カーラ・グギーノ、ポール・ジアマッティ、他)
(公私混同度:★★★★★)
チケットぴあ

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カリフォルニア・ダウン@ぴあ映画生活