source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
プロの運び屋フランク・マーティンは、アンナという妖艶な美女から依頼を受ける。待ち合わせ場所に到着したフランクの愛車に3人の美女が乗り込み、銃口を突きつけるが、フランクが見た映像は人質に取られ猛毒のため命の期限が12時間に迫った父親の姿だった。憤慨しながらも、タイムリミットが迫る中、愛車を走らせるフランクは、アンナたちが、フランクの特殊部隊時代のライバルだった狂人・カラソフ率いる巨大売春カルテルに命を狙われていることを知る。だが、この依頼にはさらなる罠が待ち受けていた…。
ジェイソン・ステイサムをスターにしたシリーズが、キャストを一新しリブートしたのが「トランスポーター イグニション」。リュック・ベッソンらしい、ド派手なカーチェイスにお約束のボブヘアの美女が用意されているが、二代目フランクを演じるエド・スクレインがモデル風のルックスで、なかなか絵になる。ステイサムに比べて迫力はないのだが、アクションや表情はよりクールでスタイリッシュ、父親思いという今までにないテイストで個性を出している。ストーリーは、相変わらずの超絶ドライビング・テクニックとアクションなのだが、人間描写が希薄なのはいつものこと。いちいち考えるだけヤボというものだ。だが今回意外な妙味があるのは、フランクの父親の存在である。レイ・スティーヴンソン演じる父親は命の危険にさらされているという設定だが、そんな非常事態なのに、美女に目がないスケベオヤジなのだ。父フランク・シニアはどうやら元MI6のスパイで世界中を飛び回っていたようなのだが、そんな彼がほとんどその特殊技能を活かさず、女にめっぽう弱くデレデレしているのだから、笑ってしまう。もしかして、この新シリーズ、父と息子のバディ・ムービーになっていくのか? ともあれ、若返りを図った天才運び屋の活躍と、主人公が駆る愛車アウディ8Sの長ーいCMのようなヴィジュアルを楽しみたい。
ジェイソン・ステイサムをスターにしたシリーズが、キャストを一新しリブートしたのが「トランスポーター イグニション」。リュック・ベッソンらしい、ド派手なカーチェイスにお約束のボブヘアの美女が用意されているが、二代目フランクを演じるエド・スクレインがモデル風のルックスで、なかなか絵になる。ステイサムに比べて迫力はないのだが、アクションや表情はよりクールでスタイリッシュ、父親思いという今までにないテイストで個性を出している。ストーリーは、相変わらずの超絶ドライビング・テクニックとアクションなのだが、人間描写が希薄なのはいつものこと。いちいち考えるだけヤボというものだ。だが今回意外な妙味があるのは、フランクの父親の存在である。レイ・スティーヴンソン演じる父親は命の危険にさらされているという設定だが、そんな非常事態なのに、美女に目がないスケベオヤジなのだ。父フランク・シニアはどうやら元MI6のスパイで世界中を飛び回っていたようなのだが、そんな彼がほとんどその特殊技能を活かさず、女にめっぽう弱くデレデレしているのだから、笑ってしまう。もしかして、この新シリーズ、父と息子のバディ・ムービーになっていくのか? ともあれ、若返りを図った天才運び屋の活躍と、主人公が駆る愛車アウディ8Sの長ーいCMのようなヴィジュアルを楽しみたい。
【60点】
(原題「THE TRANSPORTER REFUELED」)
(フランス/カミーユ・ドゥラマーレ監督/エド・スクレイン、レイ・スティーヴンソン、ロアン・シャバノル、他)
・トランスポーター イグニション@ぴあ映画生活