2016年1月24日日曜日

エージェント・ウルトラ

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


American Ultra [Blu-ray + DVD + Digital HD]
マイクは、田舎町のコンビニでのらりくらりとバイトするダメ男。恋人のフィービーとハワイ旅行に出てプロポーズしようと決意するも、直前になってパニック発作を起こし、飛行機に乗ることさえできない。フィービーはそんなマイクを優しく見守っていた。ある日、コンビニに来た客から謎めいた暗号を告げられたマイクは、気が付くとスプーン1本で二人の暴漢を刺殺していた。実はマイクはCIAの極秘計画によってトレーニングを受けた最強エージェントだったのだ。覚醒したマイクだったが、計画の封印を目論むCIA幹部から命を狙われたうえ、愛するフィービーを誘拐されてしまう…。

CIAの極秘プログラムによって最強の工作員へと育成された青年が、巨大な陰謀に立ち向かうアクション・コメディー「エージェント・ウルトラ」。物語は突拍子もない設定に思えるが、実は、CIAが極秘裏に行った違法実験であるプロジェクトMKウルトラというマインド・コントロール・プログラムは、1950~1960年代に、実際にあったという。それはさておき、記憶を失った凄腕エージェントの覚醒と活躍を描く本作は、例えていえば、ジェイソン・ボーン・シリーズのユルユル・バージョン。既視感満載ながら、激しい暴力とブラックな笑いを組み合わせ、そこに純愛ロマンスというスパイスを効かせたのがしゃれている。もっとも恋愛映画としてもユルユルなので苦笑を誘うが、かつて青春ラブコメ「アドベンチャーランドへようこそ」で共演した、アイゼンバーグとスチュワートの相性は今回も抜群なので、許そう。肩がこらずに楽しめるうえ、バイオレンスよりコメディ要素が強いので、デート・ムービーには最適。おバカ映画だが、なんとも憎めない作品である。
【55点】
(原題「AMERICAN ULTRA」)
(アメリカ/ニマ・ヌリザデ監督/ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ビル・プルマン、他)
(ダメンズ度:★★★★☆)
チケットぴあ

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エージェント・ウルトラ@ぴあ映画生活