2016年4月10日日曜日

更年期的な彼女

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評




2009年。女子大生のチー・ジアは卒業式にウェデイング・ドレスで出席し、同棲中の恋人にサプライズでプロポーズするが、公衆の面前で見事にフラれてしまう。トラウマを引きずりながら26歳になった彼女は、医者から若年性更年期と診断されてしまう。ある日、大学時代に冴えない男だったユアンと再会、彼に助けられたチー・ジアは、帰る場所がないというユアンと、なりゆきで一緒に住むことになる。ユアンは、チージアの“最悪の経験”を忘れさせようと大奮闘。そんな時、元カレの結婚式の招待状が届き、チージアは元カレを奪還しようと計画するが…。

若年性更年期と診断されてしまった20代の女性の破天荒な恋のトラブルを描く中国映画のラブ・コメディー「更年期的な彼女」。本作は中国映画だが、監督は韓国のクァク・ジェヨン監督で、これは「猟奇的な彼女」「僕の彼女はサイボーグ」に続く、ジョエン監督のアジアの彼女3部作の完結編という位置付けだ。ラブコメの秀作「猟奇的な彼女」、設定の意外性という面白さがあったファンタジックな「僕の彼女はサイボーグ」に比べ、本作は、あまりにも残念な出来ばえだ。ヒロインのチージアは勘違い系の美女で自分が何を求めているかもわからない女性。チージアの親友は毒舌の美女だが親友を思ってのアドバイスはすべて的外れ。実はチージアに想いを寄せるユアンもいつまでも煮え切らない。つまり、誰にも感情移入できないので、観客としては、見ていてつらい。全体的に暴走気味でテンションが高いストーリーは、むしろ中国映画より韓国映画の方がフィットする。監督の手腕は実証済だし、俳優たちも決して悪くないが、どこかでボタンを掛け違えたような映画になってしまった。余談だが、日本語吹き替えにも大きな問題が。26歳という設定なら、それにふさわしい声優を使うべきだ。
【30点】
(原題「MEET MISS ANXIETY」)
(中国/クァク・ジェヨン監督/ジョウ・シュン、トン・ダーウェイ、ジャン・ズーリン、他)
(破天荒度:★★★★☆)