source: ZOMBIE手帖ブログ
色んな意味で謎だったヒッピー連続殺人鬼ホラー『快楽殺人トリプル5』から2年ぶりくらい? 思いっきりマイペースで活動するHIGH BURN VIDEOが、ついに新作DVDをリリースするみたいですよ。タイトルは『シングス』でいいんでしょうか? 他に正式なタイトルがあるのかもしれませんけど、ともあれ新作はアンドリュー・ジョーダン監督作『Things』(89年)で決まりのようです。
ドンが友人を連れて兄の家で飲んだくれていたところ、兄の妻が謎の動物に身体を食い破られて死亡する。実は兄夫婦は子供欲しさに怪しげな不妊治療に手を出し、その副作用で凶暴なクリーチャーを生み出していたのだ。ドン兄弟は、狭い一軒家を舞台にクリーチャーとバトルを繰り広げるはめになり…。
海外盤のジャケによると、カナダ初のスーパー8で撮影されたVHSマーケット向けゴア・ショッカーだとか。実は僕、輸入盤で買ってたんですけど、途中まで観て意味分からないからそのまま放置してたんですよね。今回はHIGH BURNさんにサンプルを頂いたので、あらためて字幕つきで最後まで観てたわけですが…感想はもう、????! 予算的・技術的にショボいのは当たり前、それ以上に登場人物の行動が謎すぎて、ちょっと凄いレベル。
奥さんがクリーチャーに殺されてからしばらくの後、カットが変わったら登場人物3人のうちひとりが消えている。
「おい、フレッドは?」
「別の次元に巻き込まれたみたいだ」
「あれっ、俺の腕が血まみれ」
そこから血を拭き続ける。服を脱いで、しつこく丁寧に拭く。それが終わると、この危機的状況を無視して、もうビールがないことに不満をこぼしつつウィスキーで酒盛りを始める。
ずっとこんな調子。コメディのような気もするけど、それっぽい演出があるわけでもなく、わけが分からない。『快楽殺人トリプル5』もヒドかったけど、それを軽く超えてくる感じ。スカム・ホラー映画好きは必見ってことでいいでしょうか? おじさん世代には懐かしいポルノ女優、アンバー・リンがニュース・キャスター役で出てますよ。