source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
30年の昏睡状態から目覚めた熱血刑事・京極浩介は、ゆとり世代の若手刑事・望月亮太とバディを組み、数々の事件をハチャメチャに解決していった。ある日、横浜中央署に、最新鋭の人工知能が試験的に導入されることになる。アナログの京極はハイテク人工知能に勝負を挑みあっけなく敗れる。そんな中、人工知能のマザーコンピューターが国際テロ組織の手に渡る事件が発生した。日本壊滅の危機を前に、現場に急行する京極と、彼を追う亮太。自らの身体が限界に近付いていることを知った京極は、亮太に愛娘の結衣との結婚を唐突に勧め、自分の生き様を託そうとする…。
30年の眠りから覚めた熱すぎる昭和デカ・京極と、草食系の平成刑事・亮太の凸凹コンビの活躍を描くアクション・コメディ「ラストコップ THE MOVIE」。地上波スペシャルドラマとHulu配信で大ヒットを記録し、連続ドラマを経ての劇場版となる。昭和のアナログ刑事とハイテク人工知能の対決がいつしか日本壊滅の危機という大事件へとつながるが、ノリはあくまでも軽くてユルい。微妙にはずす寒いギャグや、チープな合成場面のやりすぎアクションには苦笑するばかりだが、それもまた昭和っぽさ(?)と割り切れば、現代の常識を無視した京極の時代錯誤な言動の中に、懐かしさや共感を覚える人は少なからずいるはず。不死身の京極の身体に異変が起こり、限界に近付いたとき、涙の展開が。その先は劇場で確かめてほしいが、物語が少々センチメンタルに傾くのが残念。ラストコップの面白さは、昭和デカの京極と平成刑事の亮太のギャップによる凸凹感。だがこの劇場版で初めてラストコップに出会う観客にはその面白さは、あまり感じないかもしれない。なぜならそれはHalu配信で描写済で、連続ドラマでは、お坊ちゃんだったはずの亮太はすでに京極に影響されて無茶も辞さない性格に変貌を遂げてしまっている。このあたり、劇場版の企画として、笑いの焦点がぼやけてしまった。敵があまりに迫力がない、人工知能らしい活躍が少ない、など、物足りなさが多分に残るものの、ドラマでおなじみのレギュラーメンバーも勢ぞろいする。ファンへのプレゼントのような1本となった。
30年の眠りから覚めた熱すぎる昭和デカ・京極と、草食系の平成刑事・亮太の凸凹コンビの活躍を描くアクション・コメディ「ラストコップ THE MOVIE」。地上波スペシャルドラマとHulu配信で大ヒットを記録し、連続ドラマを経ての劇場版となる。昭和のアナログ刑事とハイテク人工知能の対決がいつしか日本壊滅の危機という大事件へとつながるが、ノリはあくまでも軽くてユルい。微妙にはずす寒いギャグや、チープな合成場面のやりすぎアクションには苦笑するばかりだが、それもまた昭和っぽさ(?)と割り切れば、現代の常識を無視した京極の時代錯誤な言動の中に、懐かしさや共感を覚える人は少なからずいるはず。不死身の京極の身体に異変が起こり、限界に近付いたとき、涙の展開が。その先は劇場で確かめてほしいが、物語が少々センチメンタルに傾くのが残念。ラストコップの面白さは、昭和デカの京極と平成刑事の亮太のギャップによる凸凹感。だがこの劇場版で初めてラストコップに出会う観客にはその面白さは、あまり感じないかもしれない。なぜならそれはHalu配信で描写済で、連続ドラマでは、お坊ちゃんだったはずの亮太はすでに京極に影響されて無茶も辞さない性格に変貌を遂げてしまっている。このあたり、劇場版の企画として、笑いの焦点がぼやけてしまった。敵があまりに迫力がない、人工知能らしい活躍が少ない、など、物足りなさが多分に残るものの、ドラマでおなじみのレギュラーメンバーも勢ぞろいする。ファンへのプレゼントのような1本となった。
【45点】
(原題「ラストコップ THE MOVIE」)
(日本/猪股隆一監督/唐沢寿明、窪田正孝、佐々木希、他)
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