source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
イギリスのヒップホップシーンの有望株と目されている、ロンドン北部のノーザンプトン出身のスロータイ(slowthai)は、2019年5月17日にリリースされた『ナッシング・グレート・アバウト・ブリテン』でメジャーデビューしたばかり。そのスロータイのMVに『時計じかけのオレンジ』への言及があるMV2本をご紹介。
スロータイ/イングロリアス ft. スケプタ(slowthai - Inglorious ft. Skepta)
まずは『イングロリアス』のMVから。全体的に『時計…』のシーンからの引用がされていますが、スロータイの「イギリス」という国に対するスタンスが感じられるMVになっています。ちなみにフィーチャリングのスケプタはイギリスでは有名なグライムのMCだそうです。ヒップホップは派生音楽が多く、それぞれ区別しにくいためにこの「グライム」というジャンルもヒップホップと区別がつきませんが、こういった大物MCがフィーチャーされているところに、このスロータイに対する期待度が現れています。
スロータイ/ノース・ナイツ(slowthai - North Nights)
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』っぽかったり、『シャイニング』の真下からアオリやあのシーンも登場しますが、『時計…』の衣装とミルクもバッチリ登場します。
このインタビュー記事を読む限り、スロータイのリリックは現在のイギリスの置かれた状況と、そこに住む「イギリス人(移民を含む)」について、彼なりの視点で語られたものだそうです。ブレグジッドで揉めているイギリスですが、融和か分断かの問題は今後も激しさを増すでしょうから、彼のようなMCが支持を得ているというのも、現在のイギリスやEUを象徴していると言えるんでしょうね。