2019年10月24日木曜日

【ブログ記事】『キューブリックに愛された男』ことエミリオ・ダレッサンドロ、『キューブリックに魅せられた男』ことレオン・ヴィタリと提供画像の解説

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック


 『キューブリックに愛された男』『キューブリックに魅せられた男』さまよりPR画像のご提供していただきましたので、それぞれの画像の解説をしたいと思います。まずは『キューブリックに愛された男』ことキューブリックのパーソナルアシスタント兼運転手、エミリオ・ダレッサンドロから。

 エミリオは元プロレーサーという経歴の持ち主で、ロンドンのタクシー会社で運転手をしていたところ「ホークフィルムズ(キューブリックの映画制作会社)からある“貴重なイチモツ”郊外の撮影現場へ運んでほしい」とのオファーがあり、そこまでの悪路と路面の凍結の影響を考え、一番運転技術に優れたエミリオが選ばれました。その経緯を知ったキューブリックがその技量を高く評価、個人的に雇い入れたという経緯です。

愛された男サブ02

 『フルメタル・ジャケット』でマシュー・モディーンと。おそらくフエへの道中(虐殺現場が見つかったという知らせを受ける)のシーンが撮影されたミード・ウォールだと思われる。

愛された男メイン

 キューブリックとエミリオとキューブリック家の愛犬のゴールデンレトリバー。場所はキューブリック邸のキッチン。『アイズ ワイド シャット』の頃。

愛された男サブ03

 キューブリックとエミリオ。場所はキューブリック邸の庭。背景に見えるのはキューブリックお気に入りの木立で、数年後にキューブリックはここに埋葬されることになる。

愛された男サブ01

 『アイズ ワイド シャット』でトム・クルーズと。エミリオは新聞スタンドの販売員として、クルーズに新聞を渡す役で出演している。ただ、そのシーンの撮影に2週間もかかってしまったそう。

 次に『キューブリックに魅せられた男』ことレオン・ヴィタリ(映画ではヴィターリとの表記ですが、日本ではずっとヴィタリ表記だったのでそれに準じています)について。

 『バリー・リンドン』でブリンドン卿を演じた後、キューブリックの制作アシスタントに。『シャイニング』ではダニー・ロイドの相手役やアメリカのロケハンなどを担当。『フルメタル・ジャケット』では俳優としては素人だったリー・アーメイの台詞コーチとして、『アイズ ワイド シャット』では謎のパーティーの赤マントを演じました。

魅せられた男サブ01

 『バリー・リンドン』のライアン・オニールと。

魅せられた男メイン

 『シャイニング』のセットで撮影中のキューブリックと。左下にラッシュ用のビデオモニタが見える。

魅せられた男サブ04

 『シャイニング』のセットでジャック・ニコルソンやスタッフとふざけあうレオン。

魅せられた男サブ02

 レオンとダニー・ロイド。撮影現場でのレオンの主な役割はダニーの「子守り」だった。

魅せられた男サブ03

 『フルメタル・ジャケット』でリー・アーメイ、マシュー・モディーンと。市街戦のロケが行われたロンドン東部のベクトンガス工場跡地にて。映画後半にアーメイに出番はないが、アドバイザーとして映画全般に関わった。

 『キューブリックに愛された男』『キューブリックに魅せられた男』は11月1日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国カップリング上映されます。公式サイトはこちら