source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
2019年後半の成功作・失敗作
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の北米オープニング興行収入は1億7,740万ドル(約195億円)で、『キャッツ』は660万ドル(約7億円)。大作が公開される最後の週末、この二作の明暗は大きく分かれた。『最後のジェダイ』には劣っても、前者は間違いなく2019年の「成功」組。一方で、豪華キャストを集め、1億ドル弱(約110億円)をかけて作った後者は「がっかり」組だ。他にはどんな映画がこの2グループに入るのか。9月から年末までのアメリカの興行成績を見てみよう。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)(Yuki Saruwatari/猿渡由紀)
〈中略〉
次に「がっかり」組。この秋は、長い年月を経て作られた続編、あるいはリブート版の失敗が目立った。たとえば、『ターミネーター2』(1991)の直接の続編という位置付けの『ターミネーター:ニュー・フェイト』は、製作費1億8,500万ドル(約203億5,000万円)に対し、北米でたった6,200万ドル(約68億2,000万円)しか売り上げられなかった。『シャイニング』(1980)の続編である『ドクター・スリープ』は、製作費が4,500万ドル(約49億5,000万円)と控えめだったのでまだ痛手は小さいが、それでも北米興収3,100万ドル(34億1,000万円)というのは残念である。他には、エリザベス・バンクス監督の『チャーリーズ・エンジェル』が北米興収わずか1,700万ドル(約18億7,000万円)と惨敗。『ランボー』最新作『ランボー:ラスト・ブラッド(原題) / Rambo: Last Blood』も北米興収は4,400万ドル(約48億4,000万円)で、製作費5,000万ドル(約55億円)に見合わなかった。
〈以下略〉
(全文はリンク先へ:シネマトゥデイ/2019年12月27日)
北米での苦戦が伝えられつつ、日本での上映がやや遅れて始まった『シャイニング』の続編『ドクター・スリープ』ですが、製作費が4,500万ドル(約49億5,000万円)に対して北米興収3,100万ドル(34億1,000万円)という結果だったそうです。
まあ、個人的にはあのデキにしては健闘した方だと思いますが、広報戦略のほとんどを前作『シャイニング』に依存している時点で予想はできました。日本での広告・宣伝もその必死さが少々痛々しかったですが、現場は相当の危機感があったのでしょう。直後には『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が控えていましたし、Twitterでのステマ漫画が問題になった『アナと雪の女王2』もヒットが確実視されていましたから、初速で稼がないとジリ貧になるのは誰でも予測できます。
一昨年の『レディ・プレイヤー1』から昨年の『ドクター・スリープ』で『シャイニング』やキューブリックの知名度が確実に広い層、特に若い世代に広まったので、その点では原作者のスティーブン・キングや映画化に尽力したマイク・フラナガン、そしてワーナーには感謝しかないのですが、それにしてもスティーブン・キングは『シャイニング』というコンテンツをほじくり返すたびに、キューブリックの『シャイニング』の認知度アップや高評価に貢献してくれているような気がします。ひょっとしたらキングは実はキューブリックの『シャイニング』が好きなんじゃ? と思うくらいです(笑。
ともあれ、ワーナーにはもうキューブリック作品の続編を作ろうなんて思わないで欲しいですね。キューブリックは『2010年』の時にクラークに「続編映画を作らせないのが君の仕事」と皮肉を言うほど続編に否定的だったし、その『2010年』も「あいつら全部説明してしまいやがった!説明した途端に全ての意味は失われるのに!」とかなりのご立腹ぶり。遺族の許可云々の前に、キューブリックの「遺志」を尊重すべきだと思います。