source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
特異な性癖を持つ若きCEOと恋愛経験のない女子大生の官能的な恋を描く「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」。巨大な黒丸が一番の存在感。
地味で平凡な女子大生アナは、学生新聞の取材で、若くして大成功を収めた巨大企業CEOグレイを訪ねる。会話するうちに親密になった2人だが、グレイは「恋愛はしない。私に近づくな」と突き放す。実はグレイは過去のある経験から女性を愛することができず、他人とは違う性癖を持っていたのだ。危険な香りを漂わせるグレイは初めて男性を愛したアナに契約書を渡し、ルールに従って自分に従うように要求する…。
ロンドン在住の一般女性が趣味でネットに投稿した官能小説が世界的な大ヒット。これぞサクセス・ストーリーだが、本作は3部作のうちの序章を映画化したものだ。アメリカでは倫理団体から猛抗議があったそうだが、騒ぐほどのモンじゃないというのが正直な感想である。若くてハンサムで大金持ちの男性クリスチャン・グレイが、地味でドジで奥手な女の子アナを見染めて、官能的な禁断の世界へと誘うストーリーは、いわば、おしゃれなソフトSM。アナが、初めての愛した男性を必死に理解しようと奮闘する一方で、支配者と従属者という特異な関係でしか女性を愛せないグレイはアナに対して今までにない感情が沸き起こり苦悩するという展開だ。支配者はグレイ、従属者はアナという形から、次第にアナがやんわりと主導権を握っていく。官能の世界に目覚めるアナは、なるほど魅力的だし、素朴で内気なアナを演じるダコタ・ジョンソンの脱ぎっぷりも潔い。しかし!この程度の官能ドラマは、ネット時代の今ではむしろ純愛ものの範疇ではないだろうか。ルールや契約書で愛を定義するグレイがあっさりとルールを破り、性格がブレまくるのがどうにも気になる。それ以上に気になるのは、今どき珍しいボカシの入れ方だ。21世紀のこのご時世に、真っ黒でドでかい黒塗り修正ってどういう感覚なのか。ときにはグレイ氏の顔や身体がすっぽり隠れてしまうほどの黒丸が、終わってみれば一番記憶に残るという珍作になってしまった。
地味で平凡な女子大生アナは、学生新聞の取材で、若くして大成功を収めた巨大企業CEOグレイを訪ねる。会話するうちに親密になった2人だが、グレイは「恋愛はしない。私に近づくな」と突き放す。実はグレイは過去のある経験から女性を愛することができず、他人とは違う性癖を持っていたのだ。危険な香りを漂わせるグレイは初めて男性を愛したアナに契約書を渡し、ルールに従って自分に従うように要求する…。
ロンドン在住の一般女性が趣味でネットに投稿した官能小説が世界的な大ヒット。これぞサクセス・ストーリーだが、本作は3部作のうちの序章を映画化したものだ。アメリカでは倫理団体から猛抗議があったそうだが、騒ぐほどのモンじゃないというのが正直な感想である。若くてハンサムで大金持ちの男性クリスチャン・グレイが、地味でドジで奥手な女の子アナを見染めて、官能的な禁断の世界へと誘うストーリーは、いわば、おしゃれなソフトSM。アナが、初めての愛した男性を必死に理解しようと奮闘する一方で、支配者と従属者という特異な関係でしか女性を愛せないグレイはアナに対して今までにない感情が沸き起こり苦悩するという展開だ。支配者はグレイ、従属者はアナという形から、次第にアナがやんわりと主導権を握っていく。官能の世界に目覚めるアナは、なるほど魅力的だし、素朴で内気なアナを演じるダコタ・ジョンソンの脱ぎっぷりも潔い。しかし!この程度の官能ドラマは、ネット時代の今ではむしろ純愛ものの範疇ではないだろうか。ルールや契約書で愛を定義するグレイがあっさりとルールを破り、性格がブレまくるのがどうにも気になる。それ以上に気になるのは、今どき珍しいボカシの入れ方だ。21世紀のこのご時世に、真っ黒でドでかい黒塗り修正ってどういう感覚なのか。ときにはグレイ氏の顔や身体がすっぽり隠れてしまうほどの黒丸が、終わってみれば一番記憶に残るという珍作になってしまった。
【50点】
(原題「FIFTY SHADES OF GREY」)
(アメリカ/サム・テイラー=ジョンソン監督/ジェイミー・ドーナン、ダコタ・ジョンソン、ジェニファー・イーリー、他)
(禁断の愛度:★★☆☆☆)
・フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ@ぴあ映画生活