source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
ムービーマスターズ スタンリー・キューブリック 単行本 – 2015/3/12(amazon)
正直、キネ旬の過去記事をまとめたもの以上でも、以下でもない、単なるダイジェストです。ニコール・キッドマンのインタビューに密かに期待していたのですが、単なる近況報告に終始し、『アイズ…』についてほとんど触れられていませんでした。『アイズ…』に於けるキッドマンの制作現場の貴重な証言はここで記事にしています。こちらの方が遥かに有益ですね。
しかしこうやって一冊にまとまってみると、つくづくキューブリック作品に於ける識者たちの発言は、微妙にもってまわった言い方に終始し、ちゃんと真正面から論じ、評価なり批判したものがないのかが良くわかります。元気がいいのはテーマが明快な『時計…』くらいで、あとはどれもどうでもいい駄文ばかり。キューブリックや出演俳優の発言など、一次情報しか読みべき箇所はありませんでした。まあ、個人のブログで言いたい放題やっているのと、それなりに社会的地位も影響力もある識者たちと同列にはできませんが、「あまり突っ込んで論評すると、後で勘違いと分かった時に恥をかく」のを懸念しているかのような、当たり障りのない論評にいくばくの価値もないです。
このムック、掲載作品が現在ムービーマスターズとして公開中の4作品に限られているのを見ると、パンフレット代わりでもあるようです。でも一応書店売りされているわけですし、それなりの内容を期待していたのですが・・・。キューブリック初心者の方なら、この本ではなくイメージフォーラムのキューブリック本をお勧めします。入手は古本かオークションに限られますが、『アイズ…』を除く(『アイズ…』公開前の出版)全作品を収録していますし、一次情報も多く、データーベースとしても充実しています。古い情報も混ざっていますが、それでもこの本よりは遥かに有益です。
あと、余談ですが、紙面にそんなにFuturaを使いまくらなくてもいいんですけどね(笑。確かに「キューブリックはFuture好き」と記事にはしましたが。この記事にやたらアクセスが多かったのは、関係者の方がご覧になっていたのでしょうか。それも含めて、掲載写真もレイアウトにも見るべきものはなく、別に購入してもしなくてもいいような、微妙な一冊でした。