2015年4月3日金曜日

【関連動画】キューブリックが使用したカメラレンズの解説動画

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック








 『アイズ…』にカメラのテクニカル・アドバイザーとして参加したジョー・ダントンの解説による、キューブリックが使用したカメラレンズの解説動画です。有名な『バリー…』の蝋燭シーンで使用したF値0.7レンズも登場しています。字幕で英語が選択できますので、ヒアリングが苦手なかたはそちらをご利用ください。



 カメラやレンズマニアには堪らない動画ですね。でも一番重要なのはキューブリックは撮影前の準備は最少限度にして(おおまかな方向性は決めていたとは思いますが)俳優に自由に何度も演技をさせ、その結果によってカメラの位置やレンズを決めていたという事実です。つまりレンズのチョイスも「アドリブ」なんですね。しかもあらゆるアングルからあらゆるレンズで撮影するものだから、テイク数が多くなるのも道理です。キューブリックは「映画製作で一番安いのはフィルム代だからいっぱい撮らないと」と言っていたそうですが(しかもそれを全部現像していた)、それにつき合わされた俳優やスタッフはさぞかし大変だったと思います。マルコム・マクダウェルによるとシーンが決まらずに、何も撮影しない日もあったそう。例の「雨に唄えば」のシーンも苦心したらしく、一週間くらいリハを続けたそうです。



 これらレンズは現在世界を巡回中の『スタンリー・キューブリック展』でも展示されています。早く日本で実物を見たいものです。