2015年4月9日木曜日

間奏曲はパリで

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評








畜産農家の主婦のアバンチュールを描く大人のラブストーリー「間奏曲はパリで」。パリ観光案内気分を味わえる憎めない小品。



ノルマンディーの片田舎に住む50代の夫婦ブリジットは、夫グザヴィエと共に畜産業を営んでいる。子供も独立し幸福だが平凡な毎日を送っている夫婦だったが、変化を求めるブリジットは隣家のパーティで魅力的なパリジャンの青年スタンと出会い久し振りにときめきを覚える。夫に内緒でパリ行を決行し、魅惑的な街で淡いアバンチュールを求めるブリジットだったが…。



仏を代表する名女優イザベル・ユペールが、いつもの気難しくて狂気をはらんだ役柄から大きくかけ離れた、畜産農家の主婦という素朴で可愛らしい女性を演じているのが、何と言っても新鮮だ。ヒロイン・ブリジットは、実直だが無骨な夫、ハンサムな年下の青年、知的な外国人紳士というタイプの異なる3人の男性の間で揺れ動き、本当に大切なものに気付いていくというストーリー。ブリジットがパリに行くきっかけは、彼女の持病の湿疹なのだが、これはおそらく、ブリジットが何かを渇望している証拠として身体に現われているに違いない。この湿疹に向き合うヒロインは、もう一度女として輝きたいと思っているのだ。ストーリーは、ごく大雑把に言えば、中年主婦の不倫もの。それをこんなにも軽やかに明るく描けるのはやっぱりフランス映画が持つセンスなのだと思う。それにしてもイザベル・ユペールという女優は本当に上手い。ちょっと臆病で平凡な、でも幸福になろうと全力で努力する女性を、何の気負いもなくサラリと演じ、実に魅力的だ。感動的な牛の出産、アクロバットアーティストの息子のファンタジックなトランポリン、ラストの死海に漂う姿と、倦怠感と絆がせめぎあう夫婦のリアルからふっと離れるようなエピソードの挿入が、いいアクセントになっている。

【60点】

(原題「La Ritournelle/PARIS FOLLIES」)

(フランス/マルク・フィトゥシ監督/イザベル・ユペール、ジャン=ピエール・ダルッサン、ミカエル・ニクヴィスト、他)

(夫婦愛度:★★★★☆)

チケットぴあ



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