2015年5月14日木曜日

百日紅 Miss HOKUSAI

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


百日紅 (上) (ちくま文庫)
(ショートバージョン)
葛飾北斎の娘で浮世絵師のお栄は、江戸の下町の長屋で暮らしながら浮世絵を描いていた。勝気なお栄は、さまざまなトラブルに巻き込まる。頑固で偏屈な天才絵師である父・北斎、居候の絵師たち、お栄自身の絵師としての成長や淡く不器用な恋…。そして江戸の町に再び百日紅の花が咲く季節がやってくる…。

原恵一監督がとProduction I.Gが初めてタッグを組んだアニメーション「百日紅 Miss HOKUSAI」。原作は漫画家で江戸風俗研究家の杉浦日向子の代表作だ。天才・葛飾北斎の娘のお栄(後の葛飾応為)もまた、浮世絵に情熱を注ぎ続けた絵師だった。アニメーションにしたことで、当時の江戸の庶民の生き生きとした暮らしや風俗が、ぐっと身近に感じられる。さらにアニメならではの演出は、お栄や北斎が描く絵がダイナミックに動きだすこと。物語も魅力的だ。この父娘、そろって江戸っ子気質なため、しばしば騒動が巻き起こるが、これが実に人情味にあふれている。「河童のクゥと夏休み」や「クレヨンしんちゃん」シリーズでも人間ドラマに定評があった原監督らしい。ヴォイスキャストは、杏、松重豊(アニメ声優初挑戦)ら、豪華キャスト。もっとも、俳優を声優に起用するという演出は賛否が分かれそうだ。ただこれは国内外を問わず映画界の流れ。より多くの観客に見てもらえれば、成功と言えるだろう。
【65点】
(原題「百日紅 Miss HOKUSAI」)
(日本/原恵一監督/(声)杏、松重豊、濱田岳、他)
(人情度:★★★★☆)
チケットぴあ

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