2015年6月4日木曜日

誘拐の掟

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


WALK AMONG THE TOMBSTONES
(ショートバージョン)
1999年、ニューヨーク。NY市警の元敏腕刑事マット・スカダーは、妻を誘拐された夫から犯人探しの依頼を受ける。その犯人は身代金を奪い人質を惨殺するという猟奇殺人犯だった。新たに一人の少女が誘拐され、スカダーは交渉役として凶悪犯と対峙していく…。

ローレンス・ブロックの傑作ミステリーで“マット・スカダー”シリーズの「獣たちの墓」をベースにしたクライム・サスペンス「誘拐の掟」。最近すっかりアクション俳優として認知されているリーアム・ニーソンだが、こちらアクション映画というよりかなり本格的な推理ドラマだ。主人公のマット・スカダーは無免許の私立探偵。ある事件で、心に傷を負った彼はアルコールに溺れ過去を悔いているという、どこか「ラン・オールナイト」とカブる設定だ。酔いどれ探偵は刑事時代の経験と知恵、スキルを駆使して、14歳の美少女を誘拐した犯人を追いつめていく。サスペンスなので詳細は明かせないが、やさぐれ探偵の頼れる相棒でコンピューターオタクの黒人少年TJがいい味を出している。まだコンピューターが一般に普及していない1999年で、すでに事件解決の重要なツールになっているのだ。それにしても随分早く犯人の顔をさらす映画だなぁ…。謎解きよりも主人公が過去から立ち直るドラマを重視したのかもしれない。暗い映画だがリーアム・ニーソンはハマリ役。リアルな交渉術など見どころも多いので、シリーズ化もアリだ。
【60点】
(原題「A WALK AMONG THE TOMBSTONES」)
(アメリカ/スコット・フランク監督/リーアム・ニーソン、ダン・スティーヴンス、ブライアン・ブラッドリー、他)
(ハードボイルド度:★★★★☆)
チケットぴあ

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