2015年6月18日木曜日

台風のノルダ

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評



(ショートバージョン)
文化祭を翌日に控えた、とある離島の中学校。幼い頃から打ち込んできた野球をやめた東は、そのことで親友の西条とケンカしてしまう。島には、観測史上最大級の台風が接近していたが、そんな中、東は、赤い目を持つノルダという不思議な少女と出会う。ノルダは「地の渦と空の渦と私がひとつに繋がれた時、この星は生まれ変わる」と言うのだが…。

固い友情で結ばれた少年たちが台風と共に現れた不思議な少女に遭遇するファンタジー「台風のノルダ」。監督は、スタジオジブリ出身で、現在は気鋭クリエイターが数多く所属するスタジオコロリド所属の新井陽次郎だ。かつて映画「台風クラブ」でも描かれたように、台風という気象現象は、大きな被害をもたらず自然災害にもかかわらず、どういうわけか、人々、とりわけ若者たちをワクワクさせる。離島という隔離された場所を背景にすることで、ミステリアスな少女との遭遇というファンタジーがスッと入ってくる。物語は少年の友情と心の成長という普遍的なものだ。だが、ノルダの意図は、あまりにも宇宙的規模でまったく響いてこない。日常に潜む不思議や少しノスタルジックなビジュアルの風情は好感を持てるので、あくまでも友情物語に絞るべきだった。
【50点】
(原題「台風のノルダ」)
(日本/新井陽次郎監督/(声)野村周平、金子大地、清原果耶、他)
(友情度:★★★★☆)
チケットぴあ

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台風のノルダ@ぴあ映画生活