2015年6月5日金曜日

ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


The Hunger Games : Mockingjay Part 1 - O.S.T.
戦う宿命を背負った少女のサバイバルを描いた人気シリーズ最終章の前編「ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス」。本当のファイナルの前のウォーミングアップ。

ハンガーゲームの歴代勝者を戦わせる記念大会の闘技場から危機一髪で救出されたカットニスは、コイン首相率いる反乱軍の秘密基地に収容される。そこでは、スノー大統領が君臨する独裁国家パネムを倒し、自由で平等な新国家を建設するための戦いの準備が進められていた。カットニスは、革命のシンボルとなり反乱軍と共に戦うことを決意。しかし狡猾なスノー大統領は、ピータを人質にし、彼をプロパガンダに利用する。カットニスと反乱軍はピータ救出作戦を実行するが、その先にはさらなる過酷な運命が待ち構えていた…。

人気シリーズもいよいよファイナルへ突入。とはいえ、本作はファイナル2部作の前編にあたるので、アクションという意味では地味な作りだ。大きな進展や派手な戦闘はなく、むしろ、犠牲者を出しながら戦うことや革命のシンボルに祭り上げられる自分に対して葛藤するヒロイン・カットニスの心理ドラマに比重が置かれている。そうは言ってもティーン向けアクション映画なので、ドラマはあまりウジウジもしていられない。独裁国家も反乱軍も、大人たちが重視するのはイメージ戦略という点が共通なのが面白い。特に、撮影されるカットニスの姿に迫力がないと言って、本物の戦闘で彼女の気持ちを高めるなど、カリスマを作りだすためには、残酷なまでのリアルな演出が求められているのだ。反乱軍のリーダー役でオスカー女優のジュリアン・ムーアが新たに参戦し、存在感を示している。反撃の準備は整った。どれほど弾圧されようとも、自由への渇望は奪えない。本作で意識的に下がったテンションを、ファイナル後編でどれほど爆発させられるかが決め手となる。期待しよう。
【60点】
(原題「THE HUNGER GAMES: MOCKINGJAY - PART 1」)
(アメリカ/フランシス・ローレンス監督/ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、他)
(アクション度:★★☆☆☆)
チケットぴあ

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