source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ロンドンの孤児院で暮らすピーターは、いつか母親が迎えにきてくれると信じていた。ある時、地下室で母からの手紙をみつけたピーターは母に会いたい思いを募らせる。ある夜、現れた空飛ぶ海賊船にさらわれ、ネバーランドへと旅立つことに。そこには、妖精や人魚、若き日のフック船長や戦うプリンセス、タイガー・リリーらがいた。だが母を探すピーターの前に冷酷な海賊・黒ひげがたちはだかる。ピーターは自分自身さえ知らなかった出生の秘密を知ることになるのだが…。
ディズニーアニメで有名なピーター・パンの前日譚を描くファンタジー「PAN ネバーランド、夢のはじまり」は、ピーターパンがいかにして生まれたか、その出生の秘密や成長(ずっと子供なのだが…)を描く。誕生秘話は、なるほど興味をそそるが、児童文学、しかもファンタジーを、「つぐない」のジョー・ライトが監督するというのが何より興味深い。戦時下のロンドンでいきなり始まる英国空軍と海賊船とのバトルなど、導入部からかなりテンションが高い作りだ。映像も美しくクオリティが高い。だが、宣伝の方向が“あの“ハリー・ポッターのワーナー・ブラザースがおくる…”というキャッチコピーなので、どうしてもハリポタと比べたり類似点を見たりしてしまうのは、かえってマイナスでは?と思わないでもない。過去の伝説を、木目や水紋で語る演出などは、神秘的なネバーランドにふさわしい幻想的でオリジナリティーあふれる場面だ。キャラはどれも見事に立っていて、特にヒュー・ジャックマンが怪演する黒ひげは、怖いようなコミカルなような絶妙な味わいがあるのはさすが。それにしてもピーターと宿敵フック船長が共に戦うコンビだったとは。この後、2人にいったい何があったのか?と気になってしかたがない。ということで続編に期待!だ。
ディズニーアニメで有名なピーター・パンの前日譚を描くファンタジー「PAN ネバーランド、夢のはじまり」は、ピーターパンがいかにして生まれたか、その出生の秘密や成長(ずっと子供なのだが…)を描く。誕生秘話は、なるほど興味をそそるが、児童文学、しかもファンタジーを、「つぐない」のジョー・ライトが監督するというのが何より興味深い。戦時下のロンドンでいきなり始まる英国空軍と海賊船とのバトルなど、導入部からかなりテンションが高い作りだ。映像も美しくクオリティが高い。だが、宣伝の方向が“あの“ハリー・ポッターのワーナー・ブラザースがおくる…”というキャッチコピーなので、どうしてもハリポタと比べたり類似点を見たりしてしまうのは、かえってマイナスでは?と思わないでもない。過去の伝説を、木目や水紋で語る演出などは、神秘的なネバーランドにふさわしい幻想的でオリジナリティーあふれる場面だ。キャラはどれも見事に立っていて、特にヒュー・ジャックマンが怪演する黒ひげは、怖いようなコミカルなような絶妙な味わいがあるのはさすが。それにしてもピーターと宿敵フック船長が共に戦うコンビだったとは。この後、2人にいったい何があったのか?と気になってしかたがない。ということで続編に期待!だ。
【70点】
(原題「PAN」)
(アメリカ/ジョー・ライト監督/ヒュー・ジャックマン、ギャレット・ヘドランド、ルーニー・マーラ、他)