2016年3月26日土曜日

暗殺教室 卒業編

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


映画 暗殺教室 -卒業編- (JUMP j BOOKS)
映画 暗殺教室 -卒業編- (JUMP j BOOKS) [新書]
1年後に地球を破壊すると宣言しながら、エリート校、椚ヶ丘中学校の落ちこぼれクラス3年E組の担任となった、マッハ20で動き回る謎のタコ型超生物・殺せんせー。その暗殺の命を担った潮田渚ほか生徒たちは、暗殺のタイムリミットが近づき、焦りを感じていた。そんな中、同じクラスの茅野カエデが暗殺者として正体を明かす。それをきっかけに、殺せんせーは自らの悲しい過去をついに語り始めるが…。

松井優征による大人気コミック「暗殺教室」を実写化した映画版第2弾「暗殺教室 卒業編」。今回は、殺せんせーがなぜ超生物になったのか、その壮絶にして悲しい過去が明かされる。かつて殺せんせーは、死神と呼ばれる最強の殺し屋だったこと、3年E組の前担任の雪村あぐり先生の生徒たちへの思い、さらに、そんな殺せんせーの過去を知った生徒たちは「暗殺」か「救済」かで真っ二つに意見が分かれてしまう。そこには、暗殺という行為の本当の意味が込められているのだが、何しろ、長い長い原作を約2時間(2部構成だが)にまとめるので、どうしても表層的になってしまった。いろいろ詰め込みすぎてスピード感が削がれた感も否めない。しかもこの映画、殺せんせーやその他のキャラの造形上、CGがてんこもりなので、公開ギリギリまで制作されていたというから完成させるだけで精一杯というところだろう。もっとも、ハリウッドの超絶技巧のCGを見慣れた目には、少々稚拙に見えるのだが、これが今の日本映画の現状なので、受け入れるしかない。原作ファンには大切なエピソードを削られたりと、不満はあるだろうが、劇場版の卒業編の最大のウリは、前作では声だけの出演だった二宮和也が、死神としてしっかりと見せ場をつくっているところだ。何しろ、ジャニーズの中でも群を抜く演技力の持ち主なので、死神と殺せんせーの声の2つで、生徒たちを導く光となる存在に説得力を与えている。
【55点】
(原題「暗殺教室 卒業編」)
(日本/羽住英一郎監督/山田涼介、二宮和也、桐谷美玲、他)
(泣ける度:★★★☆☆)
チケットぴあ

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