source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
ふたつの映像の境界自体に意味が出現する、映画表現の面白さと驚異に改めて気付かされます。
ビデオエッセイストのCelia Gomezさんがビジュアル・マッチカットの使用例を集めた名作映画コンピレーション動画を公開しました。マッチカットを理解する上で役立つ内容となっています。
そもそもマッチカットとは何なのでしょうか。動画冒頭にも引用されているジェニファー・ヴァン・シル著『映画表現の教科書』では、場面転換に物語要素を付加させるマッチカットの技法について以下のように記述しています。
〈以下略〉
(全文はリンク先へ:GIZMODO/2016年11月5日)
「マッチカット」という用語がどこまで一般的なのかはよく知らないのですが、効果的に使えば非常にインパクトのある映像を作れる手法ですね。『2001年…』で有名な骨→核爆弾衛星の「ジャンプ・カット」は形状の比喩や時間経過だけでなく「人類がいかにしてこの地球の支配者になりえたか」を一瞬で説明するものになっています。キューブリックはこのジャンプカットについてインタビューで「そりゃあ、いろいろ頭をひねって考えたんだよ。私の映画でいささか面映ゆいが、純粋に視覚的なイメージの滅多にない例だと思う」と自画自賛しています。
上記の動画で様々な作例が紹介されていますが、インパクトが強い分「ここぞ」というシーンで使わないと、また使いすぎるとくどくなって逆効果になる危険性をはらんでいます。本編よりマッチカットの方が印象に残ってしまったら本末転倒です。それゆえ「使いどころ」にはかなりアイデアとセンスが必要になりそうですね。