source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
Stanley Kubrick’s Former French Holiday Home Comes Up for Sale
SELLER: Christiane Kubrick
LOCATION: Domme, France
SIZE: (approx.) 4,300 square feet, 7 bedrooms, 5 bathrooms
PRICE: €1,485,000 / (approx.) US$1,575,000
(全文はリンク先へ:VARIETY/2017年1月18日)
キューブリックがフランス・南西部のドルドーニュ地方に持っていた別荘(約400㎡、寝室7、バスルーム5)が売りに出たそうです。出不精で旅行嫌いのキューブリックが海外に別荘を持っていた事実に驚きましたが、これはクリスティアーヌのたっての希望だったのかもしれません。それに、以前から見かけていた写真で、どう見てもセント・オールバンズの自宅に見えないこれら写真が写された場所が特定できました。フランスの別荘での写真だったんですね。
写真の赤ちゃんがキューブリックの実孫、サムだとすると、撮影されたのは1990年代の始め頃だと分かります。キューブリックの老け方を見ると、その頃と考えて間違いなさそうです。キューブリックの次女アンヤや、三女ヴィヴィアンの姿も確認できます。
ところで、飛行機嫌いのキューブリックがフランスへの旅行で飛行機を利用したとは思えません。英仏海峡を渡るユーロトンネルの開通は1994年ですが、人目を避けたいキューブリックが電車を利用したとは考えにくい。とすれば、一家がまとまって車で移動したと考えるのが自然で、英仏海峡はフェリーで渡ったのではないでしょうか。ロンドンからドルドーニュ地方まで約1000kmですから、フェリーと高速道路を使えば10~12時間程度で移動できます。キューブリックがクリスティアーヌに「別荘は自宅から車で1日で移動できる範囲内で」という条件を出したのなら、ドルドーニュ地方がギリギリの距離になります。たとえクリスティアーヌが地中海側の南仏を希望したとしても、キューブリック的にはNGでしょう。自宅大好きのキューブリックが移動のためにホテルに一泊、なんて許しそうにありませんので。
映画製作しか興味がなく、出不精のキューブリックがこの別荘を利用した頻度はかなり少ない気がします。三人の娘が小さい頃はカリフォルニア~ロンドン~ニューヨーク~ロンドンと移動続きだったので、引越し自体が旅行のようなものでしたが、ロンドンに定住後にできた孫の存在がキューブリックに別荘の取得を思わせた(許可した)のかもしれません。別荘で孫と戯れる写真の中のキューブリックは幸せそうですからね。そのキューブリックも次女も死去し、孫も独立(ヘビメタバンドでギター弾いてます。笑)した現在、この別荘を所有し続ける理由もないでしょうし、ハバナ文書のリークもあって、クリスティアーヌは別荘の売却を判断したのではないでしょうか。
売値は1,485,000ユーロ(157万5,000ドル=約1億8千万円)。熱心なキューブリックファンが買うのでしょうか?それとも全く関係ないどなたかなのでしょうか?興味は尽きないですね。