source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ウン、やっぱり面白い!
「トレインスポッティング」は、1996年製作のイギリス映画。スタイリッシュな映像と音楽で90年代を代表する青春映画のヒット作となりました。
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それにしても、ユアン・マクレガーが若い!まさかこのジャンキーを演じたスキンヘッドの若者が、ハリウッド超大作「スター・ウォーズ」でオビ・ワン・ケノービを演じることになろうとは、夢にも思いませんでした。マクレガーは、イギリスでもハリウッドでもコンスタントに映画出演し、今や演技派として英国を代表する俳優です(ちなみに、もうすぐ公開の「美女と野獣」にも出演してます)。
そして今やオスカー監督のダニー・ボイル監督の感性の豊かさと鋭さに、改めて敬服です。90年代という、何だか輪郭がはっきりしない(?)時代の空気を、こんなにもポップに切り取った作品はなかなかお目にかかれません。オレンジ色を印象的に使ったメインポスターもおしゃれでした。映画関係だけでなく、女性誌も含めた雑誌で特集が沢山組まれ、サントラも大ヒットしましたっけ。
物語はといえば、不況にあえぐスコットランド・エジンバラでウダウダしているジャンキーの若者たちの日常生活を描くもの。彼らは、ヘロイン中毒、アルコール中毒、喧嘩中毒…と、もうどうしようもない奴らばかりで、犯罪といっても窃盗、詐欺、万引きといった小悪党レベル。ドラッグ断ちを決意し、何とかまっとうに生きていこうとしても、仲間と状況と運命(?)がそれを許さない。ハチャメチャな彼らの日常の中には、死という悲しみや刹那的な愛があって…。そんな彼らが選ぶ未来とは? といった内容です。英国の映画というと、何らかの形で階級闘争が必ず盛り込まれていますが、本作は、決してしめっぽくも説教臭くもないところが何よりも秀逸。社会の底辺で生きる若者たちの、陽気で悲惨という矛盾だらけの青春模様と、現実と幻覚の間にあるほとばしる生命力を、疾走感あふれる映像で活写しています。
初めてみたときはただファッショナブルな青春映画という印象しかなかったけれど、改めてみると、決してそれだけではありません。自分の未来は自分で選ぶ。たとえそれがどんな選択でも、それは自分が決めたこと。このテーマは今見ても普遍的でブレてません。

