2018年8月13日月曜日

【オマージュ】『時計じかけのオレンジ』にインスパイアされた、もしくはオマージュしたMVのまとめ

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック


 『時計じかけのオレンジ』は公開からもうすぐ半世紀になろうとしていますが、その強烈なストーリー、メッセージ性、斬新なビジュアルから数々のアーティストのMVにインスパイアを与え、オマージュを捧げられ続けています。今回はそんな内外のMVを集めてみました。


ジ・アラーム/68ガンズ(The Alarm - 68Guns)

 1980年代に活躍したイギリス・ウェールズ出身のロックバンド。1984年に発表したデビューアルバム『デクラレーション』からのシングルカット曲。ちなみにシングルはアルバムより短く編集されています。59秒辺りのロケ地は浮浪者に暴行した地下道。1分36秒には見覚えのあるシーンが登場し、1分55秒にはカッター銭めぐんでるシーンも。ちなみに管理人は、二度の来日公演の両方とも参戦するほどこのバンドの大ファンでした。



ガンズ・アンド・ローゼズ/ウェルカム・トゥー・ザ・ジャングル(Guns N' Roses - Welcome To The Jungle)

 言わずと知れたガンズ・アンド・ローゼズ(ガンズ)の1987年の大ヒットナンバー。3分28秒からのブリッジの部分が『時計じかけのオレンジ』のルドビコ療法のシーンにそっくりですが、デヴィッド・ボウイ主演の1976年公開の映画『地球に落ちて来た男』の拷問シーンにも似ています。でも、元を辿ればこれも『時計…』に行き着くので、「インスパイアされたものにインスパイアされた」ってことになるんでしょう。



ブラー/ザ・ユニヴァーサル(Blur - The Universal)

 1995年に発表された4thアルバム『ザ・グレート・エスケープ』からのシングルカット曲。監督はキューブリック・オマージュが多いマーク・ロマネク。



ロブ・ゾンビ/ネバー・ゴナ・ストップ(Rob Zombie - Never Gonna Stop)

 2001年に発表したセカンドアルバム『ザ・シニスター・アージ』からのセカンドシングル。再現度は高いですね。PVも自身が監督しているそうです。



ロウワー・クラス・バッツ/ジャスト・ライク・クロックワーク(Lower Class Brats - Just Like ClockWork)

 1995年にテキサスのオースチンで活動を始めたパンクバンド、ロウワー・クラス・バッツが2003年にリリースしたアルバム『A Class of Our Own』からの曲。タイトルからしてそのまんまですが、予告編をオマージュしているのが新鮮ですね。



ザ・ホワイト・ストライプス/セブン・ネイション・アーミー(The White Stripes - Seven Nation Army)

 2003年に発売された4thアルバム『エレファント』からのシングルカット曲。MVがなんとなく『時計…』のポスターっぽくってカッコイイ。サウンドも1960年代デトロイト・パンクを彷彿とさせてめちゃくちゃカッコイイ。2018年ロシアワールドカップのアンセムにも採用されましたので、聴き覚えのある方も多いはず。



リアーナ/ユー・ダ・ワン(Rihanna - You Da One)

 中米の小国、バルバドス出身のR&Bシンガー、リアーナが2011年に発表したシングル曲『ユー・ダ・ワン』。そのMVの衣装が『時計…』のアレックス風なものになっています。



ズーリ/ベター・オール・ザ・タイム(Zuli - Better All The Time)

 このズーリ(本名ライアン・キャメンズーリ)についてはフェイスブックくらいしか情報がないのですが、ジャンル的にはサイケデリック・ポップという事らしいです。一聴した感じだとイギリス系で後期のビートルズの影響が大きく、カラフルで切なげでちょっとヒネったポップセンスは好印象。MVを観ていただければわかるように映画のシーンを逆からたどるアイデアもちょっと面白い。SPECIAL THANKSにもキューブリックの名前がしっかりクレジットされていますね。



ブルック・キャンディ/ア・スタディ・イン・デュアリティ(Brooke Candy - A Study in Duality)

 女性ラッパーのブルック・キャンディが2015年に発表したインスト曲『ア・スタディ・イン・デュアリティ』のMVに、フラッシュカットとしてルドビコ療法を思わせるリドロックや、ミルクを口からこぼすカットが挿入されています。しかもなぜだか渋谷の夜景も。このブルック・キャンディですが、レディ・ガガの次のファッション・アイコンとして注目されているそうです。



グループチャオ・ベッラ・チンクエッティ/何度も 何度も…

 女性アイドルグループ、チャオ・ベッラ・チンクエッティの2017年12月発売の配信限定シングル『何度も 何度も…』の衣装とMVの世界観が『時計…』を彷彿とさせるものになっています。残念ながら2018年8月をもって活動停止を決定、解散しました。



欅坂46/Student Dance

 2018年8月発売のシングル『アンビバレント』のカップリング曲。歌詞を読むと「学校という管理社会に閉じ込められた私たちのアンチテーゼ」という内容で、そこから「時計の盤面の上で学校生活のワンシーンを踊る」というMVになったようです。つまり「管理社会」「アンチテーゼ」「時計」といったワードが『時計じかけのオレンジ』に結びついた、ということですね。

 以上ですが、世界中ではもっとあると思います。もし何か他に情報がありましたら掲示板までおしらせください。