source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
警察無線の声は「10th Street and 2nd Avenue」。
最近NHK BS1でオンエアされた『キューブリックが語るキューブリック』を視聴して、「キューブリックの肉声が聞けるなんて珍しい」というコメントが散見されましたがそんなことは全くなく、数多くのドキュメンタリーや、ボックスセットの特典として付属していたインタビュー音源など、ファンにとっては聞き馴染みのある声です。
そんな声が『非情の罠』のワンシーンから聞こえてきて、個人的には非常に嬉しい驚きでした。この頃のキューブリックはお金がなく、「映画制作に関することはなんでもやった」と自虐的に豪語するぐらいなんでもやったので、声だけの出演なら金欠も影響しているのかな、と思わなくもないですが、後年、制作費の捻出に苦労しなくなった『フルメタル・ジャケット』でも声だけの出演をしているので、これは例の「どんな些細なことでも徹底的にこだわる」というキューブリックの考え方が影響しているのかもしれません。そういえば『2001年宇宙の旅』の呼吸音もキューブリックでした。「この程度のことなら、人にあれこれ指示するより自分でやったほうが早い」と思っていたのかも知れませんね。
カウボーイの無線の相手「マーフィー」の声がキューブリック。