source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
『2001年宇宙の旅』のタイトルシークエンスで使用されたフォントはで、2001を2OO(オー・オー)1として使用。
SF映画に登場した「未来的」フォントをマニアックに分析した本。まず最初に登場するのは当然のように『2001年宇宙の旅』。分析はフォントだけにとどまらず、劇中に登場したピクチャーフォンやアトミックペン、未来カー、調理器までに及んでいます。また、写真や図版だけでなくテキストもかなり多めなのですが、文体がブログっぽいのは元が本当にブログだからそうです。
この本で取り上げられる主要SF映画作品は以下の通り。
『2001年宇宙の旅』
『エイリアン』
『スター・トレック』
『ブレードランナー/ファイナル・カット』
『トータル・リコール』
『ウォーリー』
『月に囚われた男』
筆者はあるフォントを名指しして、そのフォントが「未来感」を演出するのに大きな役割を果たした、と語っています。でもまあ、そういったことは他の分野でもよくあることで、例えば「カフェ感」といえばカッパー、「高級感」といえばトラジャンといった具合です。ですので、切り口としては目新しさはないのですが、そのツッコミ方は鬼気迫るものがあり、オタク特有の「凄み」を感じます(あっ、人のことは言えないかも。汗)。こういったディグり本は考察・分析マニアには共感を得やすいと思いますが、一般レベルでは引かれるかもしれません。ですので、「マニア・オタク臭」が気にならない(もしくは好き)という方ならとっても楽しめる本だと思います。
ちなみに、管理人がキューブリック作品で使用されたフォントの特定を試みた記事はこちら。うーん、全然ディグりが甘いですね。
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情報提供:フランケンさま