2015年2月25日水曜日

ワイルドカード

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評








凄腕用心棒とラスベガスのマフィアの死闘を描くクライム・アクション「ワイルドカード」。ギャンブル好きにはご用心。



元エリート兵士のニックは、ラスベガスの裏社会に身を置く凄腕用心棒。ある日、彼の元恋人が、ギャングのボスからひどい暴行を受ける事件が発生し、復讐してほしいと依頼される。ニックは脅威的なケンカのスキルと人脈を頼りにすぐに犯人を割り出し依頼を遂行するが、その事件の裏にはラスベガスを掌握する凶悪マフィアの存在があった…。



オリジナルは、バート・レイノルズ主演の「ビッグヒート」。今回は名作「明日に向って撃て」のW・ゴールドマンが脚本を担当しての再映画化だ。ジェイソン・ステイサム演じるニックは、ワケありの過去を持つ凄腕の用心棒という、お得意のキャラ。…というか、ほぼすべての出演作がこの設定だが。主人公が弱者のために立ち上がって悪と対決するという、既視感満載のストーリーが、ステイサムの見事なアクションと共に活写されるという、ある意味、安心感たっぷりの映画なのだ。だが本作は後半に意外な味付けがなされていて、それはギャンブル依存症を扱っていることだ。成功と破滅を繰り返し葛藤する主人公は、ステイサムとしては新機軸ではなかろうか。さらに、自由なアウトローに憧れるIT長者や、ニックにかつて助けられたというホテルのメイドなど、脇キャラがいい味を出している。コテコテのB級アクションには違いないが、派手な銃撃戦などなく、身近な小道具と腕っぷしで敵を倒す生身のアクションで頑張るステイサムの魅力を活かしきった小品だった。

【55点】

(原題「WILD CARD」)

(アメリカ/サイモン・ウェスト監督/ジェイソン・ステイサム、ソフィア・ベルガラ、スタンリー・トゥッチ、他)

(アクション度:★★★★☆)

チケットぴあ



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