2015年3月8日日曜日

【ブログ記事】書籍『ムービーマスターズ スタンリー・キューブリック』が3月12日に発売

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック




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ムービーマスターズ スタンリー・キューブリック(amazon)




定価  1,111円(税込)

刊行  2015年3月12日

判型  B5判

発行元 キネマ旬報社

ISBN  978-4-87376-432-0



主な内容:

「スタンリー・キューブリック監督作品特集」で上映される4作品「時計じかけのオレンジ」「バリー・リンドン」「フルメタル・ジャケット」「アイズ ワイド シャット」に関して、過去の『キネマ旬報』で特集のアーカイヴ記事を中心に構成する。



●座談会 究極のホーム・ムーヴィー作家スタンリー・キューブリック 石上三登志×河原畑寧×原田真人

●独自の存在だった映像の巨匠 内山一樹

●対談 スタンリー・キューブリックの技術と思想をめぐっての「バリー・リンドン」分析 岡崎宏三×荻昌弘

●キューブリック 「フルメタル・ジャケット」を語る 聞き手:北島明弘

●マシュー・モディーン キューブリックを語る 聞き手:山口猛

●ニコール・キッドマン インタビュー 聞き手:ブルーノ・レスター(佐藤咲子・訳)など



キネマ旬報社ホームページより)








 キューブリック久々の書籍がキネマ旬報社より3月12日に発売されます。その内容がキネ旬のホームページに掲載されていましたのでご紹介。



 上記の内容を見ると、主に『アイズ…』が公開された1999年頃までの過去記事(座談会と内山氏の記事は1999年4月下旬号)の再編集のようです。新しい記事がどれだけあるのかわかりませんが、過去記事は全て情報が古い事(キューブリックの秘密主義により情報が限られていた時代のもの)に注意しなければなりません。これ以降、特に2007年になるとキューブリック邸に保管されていた大量の資料がロンドン芸術大学に寄贈され、これらは全て大学内に新たに設立されたスタンリー・キューブリック・アーカイブに収蔵、一般にも閲覧が可能になり、その一部はスタンリー・キューブリック展として現在世界を巡回中なのは周知の通りです。また、それに触発されたのか、キューブリック作品に携わった関係者が次々と制作時の裏側を積極的に語るようになっていて、その結果現在ではキューブリックの実像がかなり正確に分かるようになっています。



 その新しい情報は当ブログで度々ご紹介していますが、まだまだ紹介しきれてなく、逆に悪いことに古く誤った情報がネット上に流通してしまっている状態です。当ブログの目的のひとつはそういった「古く誤った情報を訂正し、新しく正しい情報を周知する」というのがあるのですが、本来ならばこういった作業は私のような一個人ではなく、映画系マスコミがすべき性質のものです。キューブリックの資料が公開になって以降、この日本で本格的なキューブリック研究本の出版は皆無なのは非常に問題です。残念ながら今回の書籍もその欲求を満たすものではなさそうです。



 海外では新しいキューブリック関連書籍が次々と発売になっています。その邦訳だけでも素晴らしい成果なのですが、残念ながらそういった動きは見られません。出版不況が叫ばれて久しい昨今、過去記事の再収録でコストを抑えたいのは分かりますし、このネット時代にコストのかさむ新規の出版物を望むのは厳しいというのは重々承知です。しかし全国のキューブリックファンはそれを待っているのも厳然たる事実です。



 とは言えこの久々のキューブリック本、情報が古い事を了解の上なら購入する価値はあるでしょう。特に過去のキネ旬本誌に掲載されたキューブリックの特集記事をご覧になっていない方にはおすすめです。過去記事をまとめて見るのには便利なので管理人も購入予定です。購読いたしましたら当ブログで改めてレビューしたいと思います。