2015年4月23日木曜日

カフェ・ド・フロール

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評




(ショートバージョン)

1969年のパリ。シングルマザーのジャクリーヌは美容師をしながらダウン症の幼い息子を育てている。現代のモントリオール。アントワーヌはDJとして成功し幸せな家庭を築いていたが、彼の元妻キャロルは離婚の痛手から心に傷を負っていた。異なる時代を生きる男と女は、やがてそれぞれの人生の選択を迫られていく…。

時空を超えた魂の旅路を描くヒューマン・ドラマ「カフェ・ド・フロール」は、一見まったく関係がない2つの物語を並行して描く。時代も違えば、場所も違う2つのストーリーは、はたしてどう交わるのだろうか。これが映画を貫く謎だが、ストーリーは直接的な関係はないのだ。もしやこれは…と思ったら、あ~、そっち系ですか…(苦笑)。スピリチュアルと言えば聞こえはいいが、あまりに強引すぎてしばし唖然。ネタバレは避けるが、そもそもそのテの思想は欧米よりもむしろ東洋的なのではなかろうか。賛否は分かれそうなこの映画、劇中に使われる音楽がとても効果的で、特に二つの物語を結ぶピンク・フロイドのアルバム「狂気」は印象的だ。さらにいつまでも少女のようなルックスのバネッサ・パラディだが、本作では障害がある息子を愛しながら懸命に生きる母親を熱演していて、見事だった。
【50点】
(原題「Cafe de Flore」)
(カナダ・仏/ジャン=マルク・バレ監督/バネッサ・パラディ、ケビン・パラン、エブリーヌ・ブロシュ、他)
(強引度:★★★★☆)
チケットぴあ

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カフェ・ド・フロール@ぴあ映画生活