2015年4月28日火曜日

王妃の館

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


【合本版】王妃の館 上・下 (集英社文庫)
(ショートバージョン)

パリ随一の格式を誇るホテル“シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ”、別名「王妃の館」。ベストセラー作家の北白川右京は、新作取材のため、このホテルを利用する豪華ツアーに参加する。だがこれは、倒産寸前の旅行会社が起死回生で組んだいわくつきのツアー。曲者ぞろいの旅行客を持前のマイペースで翻弄しながら、小説のアイデアを練る右京だったが…。

原作は直木賞作家・浅田次郎の長編小説。パリの最高級ホテルのスイートルームを、豪華ツアーと格安ツアーでダブルブッキングするというアリエナイ旅行プランの中で、現実の旅行客それぞれの人生と、主人公の右京が執筆する小説の物語が同時進行するという作りだ。内容は、もう、どこからツッコミを入れたらいいのかわからないほど、ヒドい。キャラクターは悪い意味で立っているが、誰にも共感できないし、右京の小説のルイ14世の物語はミュージカル仕立てで「レ・ミゼラブル」の劣化版のよう。「相棒」の右京こと水谷豊が、おかっぱ頭にド派手な衣装というキテレツなルックスでもう一人の右京を演じることと、日本映画初のベルサイユ宮殿ロケが話題…、というかそれ以外の何を話題にすればいいというのか。パリ観光気分とグルメ。とりあえずこの2つは味わえる。
【30点】
(原題「王妃の館」)
(日本/ 橋本一監督/水谷豊、田中麗奈、吹石一恵、他)
(残念感度:★★★★★)
チケットぴあ

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