source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
恋人殺しの容疑者にされた男に不思議な角が生えるファンタジー・サスペンス「ホーンズ 容疑者と告白の角」。裏ハリポタのようで意外にも楽しめる。
愛する恋人メリンを何者かに殺害された上に、容疑者にされてしまった青年イグは、怒りと絶望の日々を送っていた。そんなある日、突如イグの頭に角が生えてくる。しかもその角は相手に本音や秘密を語らせてしまう不思議な力を秘めていた。イグはその角の力を使って、メリン殺しの真相を探ろうとするが、やがて、残酷な真実とメリンが隠していたあまりにも悲しい秘密を知ることになる…。
いきなり角が生えた!と言われても困るのだが、主演はハリー・ポッターのダニエル・ラドクリフ。ファンタジーの世界から来た彼だからと、何となく納得してしまう自分がこわい。さらによくよく見ると、本作の原作「ホーンズ 角」の作者ジョー・ヒルは、あのスティーヴン・キングの息子。なるほど、摩訶不思議な設定にも合点がいく布陣なのだ。本作の前半はとにかくシュールで笑える。人々が、頭に角が生えたイグの姿にさしたる疑問も抱かず、頼みもしないのに次々に自分の秘めた欲望を語りだす様は、ダーク・コメディーそのものだ。中盤は、少年時代のイグと仲間たちとの友情やメリンとの初々しい恋を回想し、センチメンタルな味わいも加味する。終盤の驚きの展開は、映画を見て確かめてもらうとして、そこでは流血や死、異形への変身など、ホラー・ファンタジーのテイストが満載だ。角が生えた容姿はキリスト教圏では悪魔を連想させるが、監督のアレクサンドル・アジャはギリシャ神話に登場する半人半獣のサテュロスをイメージしたそう。告白の角という突飛なアイデアを受け入れられれば、元ハリポタのラドクリフのやさぐれ感や、狭いコミュニティに巣食う悪意、さらには思いがけない純愛まで、多彩な見どころを楽しめる作品だ。ま、珍作には違いないが。
愛する恋人メリンを何者かに殺害された上に、容疑者にされてしまった青年イグは、怒りと絶望の日々を送っていた。そんなある日、突如イグの頭に角が生えてくる。しかもその角は相手に本音や秘密を語らせてしまう不思議な力を秘めていた。イグはその角の力を使って、メリン殺しの真相を探ろうとするが、やがて、残酷な真実とメリンが隠していたあまりにも悲しい秘密を知ることになる…。
いきなり角が生えた!と言われても困るのだが、主演はハリー・ポッターのダニエル・ラドクリフ。ファンタジーの世界から来た彼だからと、何となく納得してしまう自分がこわい。さらによくよく見ると、本作の原作「ホーンズ 角」の作者ジョー・ヒルは、あのスティーヴン・キングの息子。なるほど、摩訶不思議な設定にも合点がいく布陣なのだ。本作の前半はとにかくシュールで笑える。人々が、頭に角が生えたイグの姿にさしたる疑問も抱かず、頼みもしないのに次々に自分の秘めた欲望を語りだす様は、ダーク・コメディーそのものだ。中盤は、少年時代のイグと仲間たちとの友情やメリンとの初々しい恋を回想し、センチメンタルな味わいも加味する。終盤の驚きの展開は、映画を見て確かめてもらうとして、そこでは流血や死、異形への変身など、ホラー・ファンタジーのテイストが満載だ。角が生えた容姿はキリスト教圏では悪魔を連想させるが、監督のアレクサンドル・アジャはギリシャ神話に登場する半人半獣のサテュロスをイメージしたそう。告白の角という突飛なアイデアを受け入れられれば、元ハリポタのラドクリフのやさぐれ感や、狭いコミュニティに巣食う悪意、さらには思いがけない純愛まで、多彩な見どころを楽しめる作品だ。ま、珍作には違いないが。
【60点】
(原題「HORNS」)
(米・カナダ/アレクサンドル・アジャ監督/ダニエル・ラドクリフ、ジュノー・テンプル、ヘザー・グラハム、他)

