2015年6月7日日曜日

【名曲たち】ザ・トラッシュメン/サーフィン・バード(The Trashmen - Surfin Bird)

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック




 クレイジー・アールが敵兵を倒し「殺害戦果」を上げ一瞬間があって流れる曲で、殺戮による高揚感を煽るように始まります。

 wikiによると

 トラッシュメンの最大のヒット曲は1963年の「サーフィン・バード」であり、同年後半のBillboard Hot 100で4位に到達した。同作はザ・リビングトンズの「The Bird's the Word」と「Papa-Oom-Mow-Mow」を組み合わせた曲であった。初期にプレスされたシングルではトラッシュメン作曲とクレジットされていたが、リビングトンズの弁護士からの警告後はリビングトンズ作曲とクレジットされるようになった。

 とあります。で、以下が元ネタの2曲。





 ・・・確かにこれは問題ありますね。ほとんどカバーといっていいレベルです。ベトナム戦争は「ロックンロール戦争」と言われるほど出征した若者は最前線でロックを聴きまくっていました。もちろん自身の戦闘意欲を鼓舞するために。銃後ではロックは愛と平和の象徴として扱われていましたが、戦争の最前線では全く逆の作用を及ぼしていたのです。

 そしてこの『サーフィン・バード』ですが、これをチョイスしたキューブリックの意図はいろいろと推察できますが、後に続く一連の「ベトナム・ザ・ムービー」なシークエンスにも使用しているところを見ると、「戦争映画というもの自体がクズで滑稽な代物」と言っているような気がします。戦争を撮影するTVクルー(原作によるとCBSだそうだ)を茶化すように流れるこの曲に、そんな意図を感じずにはいられません。なんたって歌っているグループ名が「トラッシュメン(ゴミ収集係)」ですからね。