2015年7月29日水曜日

東京無国籍少女

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評




(ショートバージョン)
女子美術高等専門学校に通う、かつて“天才”と呼ばれ将来を有望視された少女、藍。事故によって心に傷を負った彼女は、眠ることも、授業に出ることもできず、ただ一人で謎のオブジェを作り続けていた。特別扱いされる藍を快く思わない教師や生徒から執拗なイジメや嫌がらせを受ける日々の中で、藍の日常は崩壊していく…。

押井守が監督する実写映画「東京無国籍少女」は、押井監督お得意の“自分とは何者か”がテーマ。類まれな能力を秘めているがPTSDによって心を病む少女・藍には、ある大きな秘密がある。ネタバレは避けるが、このオチは禁じ手ではないのか?! 映画では何度もみてきたオチだが、往々にしてこれを使う監督は、アイデアに困っていることが多い。だって“これ”ならば、何でもアリだし、つじつまなど合ってなくてもOKなのだから。オチの是非はひとまず置くとして、押井映画にしては、珍しく、流血描写がてんこもりだ。美術学校が舞台だが、教室はほとんどスプラッタ状態。さらにクライマックスには驚愕のアクション・バトルも登場し、かなりハイ・テンションである。軍事オタクの押井監督らしく、戦車や軍用ヘリ、超ド級の武器なども登場。美術学校でのトラウマ持ちの美少女の話に、なぜこんな描写が? それは映画館で確かめてほしい。それにしてもやっぱり押井守という監督は、実写映画の出来栄えにはムラがある。アニメと同等の、平均したクオリティを待ちたいところだ。
【50点】
(原題「東京無国籍少女」)
(日本/押井守監督/清野菜名、金子ノブアキ、田中日奈子、他)
(バイオレンス度:★★★★☆)
チケットぴあ

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