2015年7月11日土曜日

踊るアイラブユー♪

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


「踊るアイラブユー♪」オリジナル・サウンドトラック
(ショートバージョン)
南イタリアの海辺の町プーリア。恋に慎重なテイラーは、3年前にこの地で別れた恋人が忘れられない。一方、テイラーの姉マディは奔放で自信たっぷりな情熱家だ。テイラーに勧められプーリアに滞在していたマディが突然、結婚を宣言する。再びプーリアを訪れたテイラーは、元カレのラフとの再会を密かに期待していたのだが、マディが紹介した婚約者は、なんとかつての恋人ラフだった。テイラーは驚きながらもマディの幸せのため、自分の想いを封じるが、恋心はつのるばかりだった…。

英国映画で登場人物がイタリアへ行けば、たいていの問題は丸くおさまりハッピーになる。本作は、そんな伝統(?)に忠実な“最強に明るいミュージカル・エンタテインメント”だが、明るければそれでいいのか?!とツッコミを入れたくなる困った映画だ。試写室仲間が「開始5分ですべてが読めた」と言っていたが、私も、いや誰もが同様だろう。無論、予知能力などあるはずもなく、みえみえの浅いストーリーだからだ。しかも無駄に明るい、明るい! 恋の三角関係をにぎやかに彩るのは、80年代のメガヒット曲で、マドンナやシンディ・ローバー、ホイットニー・ヒューストン、ワム!など。大人の皆さまは、当時を思い出してノリノリでお願いします、ということ。そう言われても、ミュージカルシーンはあか抜けないし、出演者は地味だし(一応、英国映画界の実力派たちだが)、話はご都合主義だし…。そもそも邦題が「踊るアイラブユー♪」って、ダサすぎやしないか。特に最後の♪が泣けてくる。ちなみに原題の「WALKING ON SUNSHINE」はカトリーナ&ザ・ウェイヴスの大ヒット曲で、誰もが知るこの曲だけは文句なく楽しい。さんざんけなしておいて今さらだが、南イタリアのプーリアの自然は素晴らしいし、英国出身の人気シンガーのレオナ・ルイスが出演してその美声をたっぷり披露しているのでファンは必見だ。
【20点】
(原題「WALKING ON SUNSHINE」)
(イギリス/マックス・ギーワ、ダニア・パスクィーニ監督/アナベル・スコーリー、ハンナ・アータートン、ジュリオ・ベルーチ、他)
(能天気度:★★★★★)
チケットぴあ

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