2015年10月19日月曜日

ピッチ・パーフェクト2

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


ピッチ・パーフェクト2-オリジナル・サウンドトラック
ベッカたち女子大生のアカペラチーム“バーデン・ベラーズ”は、女性だけのチームとして初の全米大会優勝を果たすが、その後、スキャンダルを起こしてしまい、今では大会出場禁止に。だが、新メンバーのエミリーが加わったベラーズに、一度限りの名誉回復のチャンスを与えられる。コペンハーゲンで開催される世界大会での優勝をめざすが、彼女たちの前に最強のライバルのドイツチームが現われる…。

大学のアカペラ部の負け組女子たちの青春を、名曲に乗せてコミカルに描くガールズムービーの続編「ピッチ・パーフェクト2」。小規模な公開ながら評判が高かった前作を、私としたことが見逃しているのだが(DVDで必ず見ます!)、本作では女優のエリザベス・バンクスが監督を務めていて、ガールズ・パワーさく裂の痛快作に仕上がっている。一番の魅力はやはり音楽で、オールディーズ、カントリー、ロックにヒップホップとさまざまなジャンルが楽しめる。女の子の友情物語というと、どこか気恥ずかしくなるようなベタな演出が多いのだが、本作ときたら、冒頭から下ネタの連打、まったくいい子ぶらないキャラに、奇人変人の登場など、アナーキー路線なのだから、実に個性的だ。その一方で、最高にパワフルなアカペラ・パフォーマンスで雰囲気はいつもノリノリ。その間隙をぬって、将来のことに悩む、ベッカら女子の普遍的な悩みや友情もさりげなく盛り込んでいて、なかなかソツない作りだ。国内大会がダメなら世界大会へ!というゴリ押しのような展開だが、そこで披露するオリジナル・パフォーマンスは感動的である。やはり人マネではなく自分だけの輝きを、というメッセージは、ユニークな女子映画である本作にも通じるもの。それにしてもアナ・ケンドリック、いつもながら素晴らしい歌唱力で、ほれぼれする。
【70点】
(原題「PITCH PERFECT2」)
(アメリカ/エリザベス・バンクス監督/アナ・ケンドリック、レベル・ウィルソン、ヘイリー・スタインフェルド、他)
(ビッチ度:★★★★★)
チケットぴあ

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ピッチ・パーフェクト2@ぴあ映画生活