2015年10月17日土曜日

ジョン・ウィック

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


JOHN WICK
ジョン・ウィックは、裏社会にその名を刻んだ伝説的な殺し屋だったが、妻と出会い足を洗って穏やかに暮らしていた。その最愛の妻を病で失い悲しみの隠遁生活を送っていたジョンを、彼が何者か知らないロシアン・マフィアの暴漢が襲う。愛車を奪われたうえに妻が遺した愛犬を殺されて、怒りに燃えたジョンは復讐を誓い、封印していた殺しのスキルを甦らせ、銃火器を取り出し、敵を次々と殺害していく…。

キアヌ・リーヴスが凄腕の暗殺者を演じる「ジョン・ウィック」は、久しぶりにアクション・スターのキアヌの本領を発揮したバイオレンス・アクションだ。何しろ主人公のジョン・ウィックは、あきれるほど強い。裏社会でその名を轟かせたヒットマンは、裏稼業の同業者を殺す暗殺者。つまり一流中の一流である。ロシアン・マフィアのボスのバカ息子など、もとから敵ではないのだが、息子を守ろうとする父親のボスが無数の殺し屋を送り込む。だが誰が来ようと何人来ようと、ジョンは最強。群がる敵をバッタバッタとなぎ倒すという構図だ。黒のスーツに身を包んだキアヌは、どこまでもクールなのだが、彼が披露する銃撃と格闘技を組み合わせた、新銃術“ガンフー”がユニークなので注目してほしい。流れるような動きで接近戦を制し、瞬時に状況を判断して敵を撃つ。近年のアクションの中では特筆の美しさで惚れ惚れした。さらに裏稼業の男女が集う中立地帯のホテルのたたずまいがシブい。そこでは独特のルールと美学があって、そのことがジョンを後押ししているのだ。「スピード」や「マトリックス」といったアクション映画の傑作に主演したのに、最近ヘンテコな作品ばかりだったキアヌ。どうやらシリーズ化も決まっているらしい本作で、見事に復活を遂げている。
【75点】
(原題「JOHN WICK」)
(アメリカ・カナダ・中国/チャド・スタエルスキ監督/キアヌ・リーヴス、ウィレム・デフォー、イアン・マクシェーン、他)
(スタイリッシュ度:★★★★★)
チケットぴあ

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ジョン・ウィック@ぴあ映画生活