2015年11月8日日曜日

劇場版 MOZU

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


「劇場版MOZU」オフィシャルガイドブック
公安警察官・倉木が、大杉、明星とともに一連の「MOZU事件」で警察内部に存在する闇を暴いてから半年。ペナム大使館襲撃と高層ビル占拠爆破という大規模テロが同時に勃発する。事件は犯罪プランナー・高柳と、暗殺専門の殺し屋・権藤らによる犯行だった。彼らは、日本犯罪史の重大事件を影で操ってきた存在・ダルマの名のもとに、ある犯罪計画を極秘裏に進行していたのだ。灼熱の地・ペナム共和国に飛んだ倉木は、ついに姿を現したダルマと対峙し、妻子の死の謎を知ることになるが…。

逢坂剛のベストセラー警察小説「百舌シリーズ」を基にしたテレビドラマの初の劇場版となる「劇場版 MOZU」は、数々の謎が解き明かされる完結編という位置付けだ。テレビドラマをまったく見ていない私が、この作品を語る資格があるのだろうか??と激しく疑問なのだが、とりあえず“一見さん”的な評ということでかんべんしてもらいたい。主人公の倉木の妻子が理不尽に殺されたこと、謎の敵・ダルマの存在など、事件の背景は、特に問題なく把握できる。レギュラーメンバーに加えて劇場版から参加している敵キャラもいるようだが、異様な言動のぶっ飛んだキャラが、良くも悪くも印象的なのは、長谷川博己演じる東だ。長谷川博己という俳優は、恰好つければつけるほど笑いがこみあげる稀有な俳優だが、本作で演じる狂気キャラ・東は、どうみてもヘンである。倉木に異常なまでに執心し、敵なのか味方なのかがわからない立ち位置(彼がどう行動するかは映画を見て確かめてほしい)の東は、おそらくドラマファンの間でも特別な存在のはずだ。映画は大規模なフィリピンロケを敢行し、カーチェイスや爆発などスケールの大きさが売りだが、ストーリーはかなり雑。西島秀俊演じる倉木は、さすがは主人公だけあって、どれほど痛めつけられても元気いっぱいだ。潜在意識に入り込むという設定が面白いだけに、ラストの幕切れも拍子抜けしてしまった。う~む…、ドラマファンの意見が聞きたい。
【50点】
(原題「劇場版MOZU」)
(日本/羽住英一郎監督/西島秀俊、香川照之、真木よう子、他)
(リアル度:★★☆☆☆)
チケットぴあ

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