source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
原題は、Alex Descends into Hell for a Bottle of Milk - Korova 1
『時計じかけのオレンジ』は人気のコンテンツで、海外では何度か舞台化されています。日本でも小栗旬主演で2011年に舞台化されました(未見)。その舞台化の中で、1990年にロイヤルシェークスピアカンパニーによる『時計じかけのオレンジ:2004』と題した舞台化があり、その音楽スコアを担当したのがU2のボノとエッジだったのです。この曲はその中の一曲で、『一本のミルクのために地獄に堕ちてゆくアレックス/コロヴァ1』という曲です。
まあ、この頃のU2といえばデジロックをやり始めた頃で『ヨシュア・トゥリー』までのファンはその出来にガッカリしてしまい「そういえばそんな話があったなぁ」程度だったんですが、改めて聴いてみてもやっぱり同じ感想です。しかもこの曲、『ザ・フライ』のCDシングルの追加トラックとしてリリースしたんですよね。そこまでする必然性のある楽曲だとはとても思えません。でもまだこれでもマシな方で、ここから『ズーロッパ』『ポップ』と混迷の度を深めてしまい(あくまで私見です)・・・と、キューブリックとは関係ない話ですね。
まあ、忘れられてもいい曲なので今まであえて触れていませんでしたが、今冬、U2が歴史的名盤『ヨシュア・トゥリー』の完全再現ライブで来日という話題がありましたので、ふとこの曲を思い出し、記事にしてみました。その肝心の30年前のオリジナル『ヨシュア・トゥリー・ツアー』は日本はオミットされた、という話はもうどうでもいいですね(苦笑。
ちなみに原作者であるアンソニー・バージェスはこの舞台にクラシック曲を使うことを想定していたので、ボノとエッジの起用を批判したそうです。舞台そのものもあまり評価はされなかったようなので、この微妙な曲とともに永遠に葬り去ってもいい「黒歴史」でしょう。