2015年2月27日金曜日

【関連記事】大スクリーンであの罵声が聞けるぞ!「フルメタル・ジャケット」などスタンリー・キューブリック監督の名作4本が劇場公開決定

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック






フルメタル・ジャケット [Blu-ray](amazon)




ふざけるな! 大声だせ! タマ落としたか!


 映画監督スタンリー・キューブリックの命日である3月7日に、同監督の名作がスクリーンで蘇ります。名作を劇場公開する企画「ムービーマスターズ」の第1弾で、3月7日より全国順次公開。



 スタンリー・キューブリック監督といえば、邦題の長さが印象深い「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」、今なお考察が続けられている「2001年宇宙の旅」、ドアからはみ出るジャック・ニコルソンでおなじみの「シャイニング」など、数々の名作・怪作を世に送り出してきた名監督。今回はその中から「時計じかけのオレンジ」「フルメタル・ジャケット」「バリー・リンドン」「アイズ ワイド シャット」の4本が上映されます。



 何といっても目玉となるのは「フルメタル・ジャケット」でしょう。ベトナム戦争を題材に描かれた傑作で、リー・アーメイ演じるハートマン軍曹の怪演が有名。映画監督、字幕翻訳家でもある原田眞人の神がかり的な翻訳が光る、「口でクソたれる前と後に『サー』と言え!」「ふざけるな! 大声だせ! タマ落としたか!」「まるでそびえ立つクソだ!」など、新兵を徹底的にこき下ろす罵詈雑言、完全にアウトな下ネタの数々が大スクリーンで堪能できます。



(以下リンク先へ:ねとらば/2015年2月26日








 ネットのおたく系ニュースを中心に配信しているサイト「ねとらば」が、命日である3月7日から始まる『スタンリー・キューブリック特集』上映を記事にしていましたのでご紹介。



 ねとらばらしく、メインの紹介は『フルメタル…』です。ネット黎明期にハートマン軍曹のアスキーアートにより某巨大掲示板で有名になり、ドアガンナーの「ホント戦争は地獄だぜ!」と共に初期のニコニコ動画でネタにされ、「映画は見た事ないけどネタは知っている」という形で広く一般にも普及したと記憶しています。ちょっと分析してみますと、『フルメタル…』は女性の陰部を指す隠語「ま●こ」を、字幕という公共の場に堂々と晒した初めての作品だったと記憶しています。(それ以降でもそんな映画あまり記憶がないですが)その隠語がネットという「エロの無法地帯」との親和性が高かったので、好んで引用されたのではないかと考えています。



 管理人も初公開を映画館で観ていますが、例の隠語が伏せ字もなく堂々と掲げられているのを見て、「えっ、映倫的に大丈夫なの?これ??」と思った記憶があります。まだ、ヘアーも解禁になってなく、黒く塗りつぶされた部分をバターでこすれば、インクが溶けて陰部が見えるとまことしやかに語られていた時代。そんなエロにロマンがあった牧歌的時代に、突然現れた『フルメタル…』という隠語の解放者的作品。キューブリックは単に「原語の猥雑さが出ていない」としてを戸田奈津子を降板させただけですが、その影響が巡り巡ってこの日本で、ネット民にこんな形でネタにされているとはキューブリックは夢にも思ってなかったでしょうね。