source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
暗殺者となった少女の壮絶な復讐劇「カイト/KITE」。日本のアニメが原作のコテコテのB級アクション。
荒廃した近未来では少女たちが性の奴隷として売り買いされていた。両親を人身売買組織に殺されたサワは、刑事だった父の相棒のアカイによって殺し屋として育てられる。娼婦になりすまして暗殺を重ねるサワは、精神バランスを保つための薬“アンプ”の副作用に苦しみながらも、真の標的である組織のボス、エミールへと近づいていくが…。
原作は梅津泰臣による日本の18禁アダルト・アニメ。過激な暴力とエロスが混濁するカルト作品だ。物語は美しく幼い殺し屋サワの復讐劇だが、次々に現われる敵を倒しながら標的に近づく展開はゲーム感覚。“アンプ”という薬によってかろうじて精神のバランスを保っているサワだが、薬の副作用で記憶を失っていく。サワの面倒をみながら彼女の殺しの後始末をするアカイが、サワにアンプを与える描写で、カンのいい観客はストーリーのオチは読めてしまうだろう。それにしてもヒロインを演じるインディア・アイズリーちゃん、どうしてこんなにヘタなのか。演技は拙いし、アクションはかなりヒドい。ただ小悪魔的なルックスは文句なく可愛らしいし、何といっても往年の名女優オリビア・ハッセーの娘という“肩書き”付きなので、彼女が下着姿まで披露して頑張る姿は一見の価値があろう。怪優サミュエル・L・ジャクソンの登場でタランティーノ風B級感に拍車がかかるが、逆にそれを魅力として楽しむべき作品なのかもしれない。
荒廃した近未来では少女たちが性の奴隷として売り買いされていた。両親を人身売買組織に殺されたサワは、刑事だった父の相棒のアカイによって殺し屋として育てられる。娼婦になりすまして暗殺を重ねるサワは、精神バランスを保つための薬“アンプ”の副作用に苦しみながらも、真の標的である組織のボス、エミールへと近づいていくが…。
原作は梅津泰臣による日本の18禁アダルト・アニメ。過激な暴力とエロスが混濁するカルト作品だ。物語は美しく幼い殺し屋サワの復讐劇だが、次々に現われる敵を倒しながら標的に近づく展開はゲーム感覚。“アンプ”という薬によってかろうじて精神のバランスを保っているサワだが、薬の副作用で記憶を失っていく。サワの面倒をみながら彼女の殺しの後始末をするアカイが、サワにアンプを与える描写で、カンのいい観客はストーリーのオチは読めてしまうだろう。それにしてもヒロインを演じるインディア・アイズリーちゃん、どうしてこんなにヘタなのか。演技は拙いし、アクションはかなりヒドい。ただ小悪魔的なルックスは文句なく可愛らしいし、何といっても往年の名女優オリビア・ハッセーの娘という“肩書き”付きなので、彼女が下着姿まで披露して頑張る姿は一見の価値があろう。怪優サミュエル・L・ジャクソンの登場でタランティーノ風B級感に拍車がかかるが、逆にそれを魅力として楽しむべき作品なのかもしれない。
【50点】
(原題「KITE」)
(米・メキシコ/ラルフ・ジマン監督/インディア・アイズリー、サミュエル・L・ジャクソン、カラン・マッコーリフ、他)
・カイト/KITE@ぴあ映画生活