2015年5月11日月曜日

小さな世界はワンダーランド

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評



BBCアースとピクサー・スタジオが協力して作ったドラマチックなネイチャー・ドキュメンタリー「小さな世界はワンダーランド」。いったいどうやったらこんなアングルの映像がとれるのか?!と何度も驚愕。

原生林に暮らすシマリスと砂漠に流れ着いたスコーピオンマウス。どちらも子供で、はじめて家族と離れ、たった一人で生き抜かねばならなくなった。シマリスは冬眠にそなえてドングリ100個を集めるが、大人のコソ泥リスから奪われる。スコーピオンマウスはサソリやガラガラヘビがいる危険な砂漠でサバイバルしなければならなかった…。

上映時間はわずか44分のドキュメンタリーだが、驚異的に美しく鮮明な映像でつづる小さな生き物の物語は、愛と勇気に満ちている。「アース」や「ネイチャー」などを生みだしたBBCアースと、子どもたちに夢を届けるピクチャー・スタジオが初タッグを組むが、主人公を小動物に設定したのがいい。彼らの目となったカメラは、シマリスとスコーピオンマウスの微細な表情や動きとともに、神秘的な森や砂漠、ライバルの動物たちの姿を、ミクロの視点から映し出した。小さな動物たちの力強い生き様は、見ているこちらも勇気づけられる。時に空中を飛び、敵から身をかわし、ひるむことなく相手と戦う姿を、スローモーションでじっくりととらえる映像に、何度も目を見張った。一方、動きこそ少ないが、風にそよぐ樹々や成長するキノコなどの植物の様子もまた美しい。「生き残る」。彼らの願いはただそれだけだ。かっこいいゾ、シマリス! りりしいゾ、スコーピオンマウス!
【60点】
(原題「TINY GIANTS 3D」)
(イギリス/マーク・ブラウンロウ監督/(日本語ナレーション)斎藤工)
(映像美度:★★★★☆)
チケットぴあ

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←ランキング参加中です!

人気ブログランキング←この記事が気に入ったらポチッとクリックお願いします(^o^)
小さな世界はワンダーランド@ぴあ映画生活