2015年7月16日木曜日

天の茶助

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評


天の茶助 オリジナル・サウンドトラック
(ショートバージョン)
天界では大勢の脚本家が下界で暮らす人間たちの運命を決めるシナリオを書き、人間たちはその通りに生きていた。天界でお茶くみを担当している茶番頭の茶助は、口のきけない可憐な女性ユリに惹かれていたが、彼女が交通事故で死ぬ運命であることを知り、何とかユリを救おうと天界から下界へと降りていく…。

SABU監督自身が執筆した小説を映画化した「天の茶助」は、摩訶不思議な異世界ファンタジー・ラブロマンスだ。物語や設定はかなりムチャなのだが、どこか浮世離れした松山ケンイチの存在感で、何とか持っている。運命は変えられるのか?!というテーマは深淵だし、天界の脚本家が、斬新なストーリーを競い合っているという映画的な設定は好ましくもある。だが、話があまりにも散漫になってしまっているので、何を軸に見ていけばいいのかわからない。SABU監督は現在沖縄在住とのことだが、沖縄をリゾート地的な単純な癒し対象にしなかったのはいいとしても、アニミニズム(…と呼んでいいのかどうかも疑問)的ムードには違和感を感じまくりだ。棒読みセリフがトレードマークの美少女・大野いとちゃんを「口がきけない」として喋らせなかったのは、グッジョブ。さらに強烈な印象を残す玉城ティナにはガツンとやられた。女性キャラの演出が一番の収穫かも(笑)。
【40点】
(原題「天の茶助」)
(日本/SABU監督/松山ケンイチ、大野いと、大杉漣、他)
(運命論度:★★★★☆)
チケットぴあ

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天の茶助@ぴあ映画生活