source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
人間を喰らう巨人と闘う人類の死闘を2部作で描くアクション大作の前篇「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」。石原さとみのぶっ飛び演技が最高!
100年以上前に突如現れた巨人たちによって人類の大半は喰われ、残った人類は巨大な三重の壁を築き、壁の内側で平和に暮らしていた。エレンはまだ見ぬ壁の外に思いをはせていたが、ある時、100年破壊されなかった壁が突如壊され、現れた巨人によって次々に人類が喰われてしまう…。
諫山創の原作は、社会現象を巻き起こすほど熱狂的なファンが大勢いる大人気コミックだ。そんな原作を映画化するのは、さぞ苦労が多かっただろう。エピソードすべてを映画に盛り込むわけにはいかないので、当然、映画化に当たり変更が余儀なくされる。映画オリジナルの新キャラなども登場するが、最大の変更点は、主人公エレンが巨人と戦う理由だ。原作では母親を巨人に喰われる悲劇とトラウマがあるが、映画では、壁の外側を夢見る気持ちだけが描かれる。これではやはりモチベーションとして弱い。何しろ前篇というのは物語を半分見たにすぎないので、ドラマ部分は物足りなさが大いに残った。一方、ビジュアルのインパクトは強烈で、ポスターや予告編でさんざん見ているのに、筋肉組織むき出しの超大型巨人が壁を壊して登場するシーンのド迫力には圧倒される。また、普通サイズ(といってもかなり大きいが)の男、女、赤ん坊まで登場する巨人たちの表情の薄気味悪さも見逃せない。前篇では、巨人との戦いの行く末やエレンの過酷な運命の全貌は見えてこなかった。巨人が人間を喰うという圧倒的な理不尽と絶望に、後篇でどう落とし前を付けるのかを、見守りたい。後篇に期待大!である。
100年以上前に突如現れた巨人たちによって人類の大半は喰われ、残った人類は巨大な三重の壁を築き、壁の内側で平和に暮らしていた。エレンはまだ見ぬ壁の外に思いをはせていたが、ある時、100年破壊されなかった壁が突如壊され、現れた巨人によって次々に人類が喰われてしまう…。
諫山創の原作は、社会現象を巻き起こすほど熱狂的なファンが大勢いる大人気コミックだ。そんな原作を映画化するのは、さぞ苦労が多かっただろう。エピソードすべてを映画に盛り込むわけにはいかないので、当然、映画化に当たり変更が余儀なくされる。映画オリジナルの新キャラなども登場するが、最大の変更点は、主人公エレンが巨人と戦う理由だ。原作では母親を巨人に喰われる悲劇とトラウマがあるが、映画では、壁の外側を夢見る気持ちだけが描かれる。これではやはりモチベーションとして弱い。何しろ前篇というのは物語を半分見たにすぎないので、ドラマ部分は物足りなさが大いに残った。一方、ビジュアルのインパクトは強烈で、ポスターや予告編でさんざん見ているのに、筋肉組織むき出しの超大型巨人が壁を壊して登場するシーンのド迫力には圧倒される。また、普通サイズ(といってもかなり大きいが)の男、女、赤ん坊まで登場する巨人たちの表情の薄気味悪さも見逃せない。前篇では、巨人との戦いの行く末やエレンの過酷な運命の全貌は見えてこなかった。巨人が人間を喰うという圧倒的な理不尽と絶望に、後篇でどう落とし前を付けるのかを、見守りたい。後篇に期待大!である。
【60点】
(原題「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」)
(日本/樋口真嗣監督/三浦春馬、長谷川博己、水原希子、他)