source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック
役者が手前の通路を通っているときは遠心機を回転させ、役者が遠心機に乗った瞬間に遠心機の回転を止め、通路を回転させる・・・という理解でいいんでしょうか。キューブリックは合成による画質劣化を嫌がり、ありとあらゆるアイデアとテクニックを駆使して、なるべく合成をしない「一発撮り」をしていたそうですが、このシーンだけはどうやって撮ったかはわからないままでした。
ディスカバリー号の操縦室でボーマンとプールがありえない角度で立っているシーンは鏡を使い、宇宙遊泳や緊急エアロック、HALのメモリ室などの無重力シーンは垂直にセットを建て、真下から真上にカメラを向けて撮影したそうです。遠心機はセットが縦に二分割できるようになっていて、その合わせの隙間の上にカメラのドリーを乗せてぐるぐる回る映像が撮影されました。隙間にはゴムがついていてカメラの支持棒が通り過ぎると自然に塞がれるようになっていました。
わかってしまえば非常にシンプルで原始的ですが、それにしてもよくこんなトリックを思いつきますね。