2019年7月1日月曜日

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source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック





〈前略〉

 「シャイニング」の撮影時には5歳だったロイド氏は、俳優に厳しいことで知られるキューブリック監督の、子役の自分に対して見せた並々ならぬ優しさが今もなお心に残っているという。「怖がっているふりをするだけで、実際に怖い思いをしないで済むよう、とことん気を使ってくれた。シーンの内容によっては、撮影現場に入っちゃダメ、なんてこともあったくらいだ」と振り返る。

〈以下略〉

(全文はリンク先へ:映画.com/2019年6月21日




 『シャイニング』の撮影中、ダン(ダニー)・ロイド本人はホラー映画の撮影とは知らず、ホームドラマだと思い込んでいた話は以前から伝わっていますね。キューブリックは子供や動物には優しかったという話はよく耳にしますが、それプラス子供を撮影するに当たっての現実的な判断もあったかと思います。撮影中に子供に怖い思いをさせてしまうと「イヤイヤ」を始めてしまい、撮影が滞ってしまいます。キューブリックはそのリスクを考え、代役を3人も用意していました。映画制作に関する全てのことに、抜け目なく気を配っていたキューブリックらしいエピソードです。

 『シャイニング』でダニー・トランスを演じたダン(ダニー)・ロイドは1972年10月13日生まれです。IMDbでは1973年1月1日となっていますがそれは間違いで、本人にTwitterで確認済です。『シャイニング』の撮影は1978年5月から1979年4月にかけてですので、撮影開始時で5歳、終了時で6歳ですね。レオン・ヴィタリはこの質疑応答で「4歳」としていますが、それはオーディション時がそうだったのでしょう。

 ダン・ロイドが危惧したように、キューブリックの『シャイニング』と、スティーブン・キングの『ドクター・スリープ』は随分と肌合いの違うお話です。おそらくダン・トランス(ユアン・マクレガー)の過去のシーンはキューブリック版を引用しつつ、全体的にはキングのテイスト溢れる作品になっているでしょう。つまりキューブリック版との接点は過去シーンのみだと思います。ですが、何かオマージュ的なものを仕込んでくる可能性もあるので、楽しみに今冬の公開を待ちたいと思います。