2020年11月11日水曜日

【ブログ記事】『2001年宇宙の旅』以降の人気SF映画ランキングの変遷グラフ動画

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック




 『2001年宇宙の旅』が公開された1968年4月以降のSF映画の人気(興行収入)の変遷を、棒グラフの動きで動画化したものがありましたのでご紹介。

 非常に興味深い動画ですが、SF映画の歴史において、今までのSF映画を一気に抜き去るエポックな作品が3つあったことがこれでわかります。それは1968年の『2001年宇宙の旅』、1977年の『スター・ウォーズ』、2009年の『アバター』です。他にも『未知との遭遇』『エイリアン』『ターミネーター』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『スター・トレック』『E.T.』『ジュラシック・パーク』『トータル・リコール』『インデペンデンス・デイ』『マトリックス』『メン・イン・ブラック』などおなじみの作品の動きが目立っています。

 意外なところでは『スーパーマン』の長期間の健闘ぶり。その成功を受けてか1990年代以降『スパイダーマン』『バットマン』などアメコミ原作が目立ち始め、2010年代になって『アベンジャーズ』が登場して一気にマーベル人気が広まった印象。最後は『スター・ウォーズ』『アベンジャーズ』『ジュラシックパーク』シリーズだらけになってしまいました。

 続編(シリーズもの)ビジネスは1968年の『猿の惑星』から始まった(旧作『猿惑』の続編は極めて評判が悪い)こともこれでよくわかります。それが『スター・ウォーズ』で確定的になり、今じゃ上位をシリーズものが独占する事態に。SF映画=マーベルという「新常識」の世代に『2001年…』のウケが悪いのはまあ仕方がないとはいえ、多様性がどうのこうの言われる時代において、この多様性のなさはどうにかならないものかと思ってしまいます。

 その多様性溢れる時代の『2001年…』公開時、1968年4月時点で1位だったSF映画は1959年公開の『地底探検』だったんですね。ジュール・ベルヌの小説や某舞浜にあるアトラクションで有名ですが、ファン筋で評価が高い『禁断の惑星』『ミクロの決死圏』が圏外なのが意外でした。