source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
「死霊館」に登場する呪いの人形アナベルの誕生秘話を描く「アナベル 死霊館の人形」。アナベル人形、呪われる前から十分に怖いんですけど!
出産が近いミアは夫ジョンから花嫁姿のビンテージ人形をプレゼントされる。ある日、夫婦の自宅に悪魔崇拝のカルト集団の男女が乱入しミアを襲撃。彼女は辛くも命をとりとめ、その後、娘リアを出産するが、事件を機に邪悪な霊が呼び出され、人形に怨念が宿ってしまう…。
スマッシュ・ヒットを記録した「死霊館」は実在の心霊研究家夫妻が体験した恐ろしい出来事を描いたホラー映画。同作に登場する、強烈な怨念が宿った人形アナベルもまた実在する。本作は、アナベル人形の誕生秘話を描いたスピンオフ映画だ。物語が1969年から70年代にかけてを背景とするので、登場する邪教カルト集団には、マンソン・ファミリーが起こしたシャロン・テート事件が色濃く反映されている。映画は、犠牲者シャロンの夫(当時)であるロマン・ポランスキー監督の名作「ローズマリーの赤ちゃん」に目配せをしているという、中々凝った作りになっている。隣家の娘でカルト教団にハマッたアナベルが壮絶な最期を遂げて絶命した瞬間、人形に怨念が宿ったのがコトの発端。悪霊がモノに憑りつくというパターンは多いが、古来から悪魔や邪教の媒体に使われてきた人形に宿るという設定は、なるほどリアルで怖い。監督がカメラマン出身なので、ジワジワと恐怖を煽る映像も手慣れたもので、来るぞ、来るぞとわかっていても、やっぱり驚いてしまう。人形に宿った悪霊を夫婦がどうやってかわすかは映画を見て確かめてほしいが、それって犠牲者をあてがった一時しのぎでは…とツッコミたくなるのは私だけ? ともあれ、「ソウ」「死霊館」のワン監督が製作の本作は、正統派ホラーの系譜を継ぐ手堅い作りだ。ただ、せっかくのスピンオフなのに「死霊館」の主人公ウォーレン夫妻が登場しないのがちょっと残念である。
出産が近いミアは夫ジョンから花嫁姿のビンテージ人形をプレゼントされる。ある日、夫婦の自宅に悪魔崇拝のカルト集団の男女が乱入しミアを襲撃。彼女は辛くも命をとりとめ、その後、娘リアを出産するが、事件を機に邪悪な霊が呼び出され、人形に怨念が宿ってしまう…。
スマッシュ・ヒットを記録した「死霊館」は実在の心霊研究家夫妻が体験した恐ろしい出来事を描いたホラー映画。同作に登場する、強烈な怨念が宿った人形アナベルもまた実在する。本作は、アナベル人形の誕生秘話を描いたスピンオフ映画だ。物語が1969年から70年代にかけてを背景とするので、登場する邪教カルト集団には、マンソン・ファミリーが起こしたシャロン・テート事件が色濃く反映されている。映画は、犠牲者シャロンの夫(当時)であるロマン・ポランスキー監督の名作「ローズマリーの赤ちゃん」に目配せをしているという、中々凝った作りになっている。隣家の娘でカルト教団にハマッたアナベルが壮絶な最期を遂げて絶命した瞬間、人形に怨念が宿ったのがコトの発端。悪霊がモノに憑りつくというパターンは多いが、古来から悪魔や邪教の媒体に使われてきた人形に宿るという設定は、なるほどリアルで怖い。監督がカメラマン出身なので、ジワジワと恐怖を煽る映像も手慣れたもので、来るぞ、来るぞとわかっていても、やっぱり驚いてしまう。人形に宿った悪霊を夫婦がどうやってかわすかは映画を見て確かめてほしいが、それって犠牲者をあてがった一時しのぎでは…とツッコミたくなるのは私だけ? ともあれ、「ソウ」「死霊館」のワン監督が製作の本作は、正統派ホラーの系譜を継ぐ手堅い作りだ。ただ、せっかくのスピンオフなのに「死霊館」の主人公ウォーレン夫妻が登場しないのがちょっと残念である。
【65点】
(原題「ANNABELLE」)
(アメリカ/ジョン・R・レオネッティ監督/アナベル・ウォーリス、ウォード・ホートン、アルフレ・ウッダード、他)
・アナベル 死霊館の人形@ぴあ映画生活