2015年6月16日火曜日

画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評



(ショートバージョン)
1865年、パリ16区の裕福な家庭に育ったベルト・モリゾと姉のエドマの2人の画家は、サロンへの入選を目指して絵の制作に没頭していた。ある日、ルーブル美術館で模写をしていると、世間を騒がせている絵画「オランピア」の作者で、すでに名声を得ている画家エドゥアール・マネと出会い、ベルトはマネからモデルになってくれと頼まれる…。

印象派創生期に活躍し、巨匠マネの絵のモデルを務めた美貌の女性画家ベルト・モリゾに迫るヒューマン・ドラマ「画家モリゾ マネの描いた美女 名画に隠された秘密」。マネの絵に登場する女性に見覚えはあっても、この美女が画家だったということを、私はこの映画で初めて知った。19世紀のフランスでは中流階級の女性は、一人で出歩くことも出来ず、女性の幸福は結婚であり、絵を描くのも結婚前の習い事にすぎないとされていた。そんな時代を生きたベルト・モリゾは女性画家のパイオニアなのだ。実際、彼女の生涯には謎が多いので、フィクションの部分も多いのだろうが、マネと恋愛関係にあり、その後、画家として刺激しあい、やがてマネからも解き放たれて、印象派グループに女性画家として加わったという人生は、まさにアーティストとして、女性の社会的地位の確立と自立を体現していて、現代を生きる女性の共感を得るだろう。マネの名画の誕生秘話や、ベルト・モリゾの繊細な絵画を堪能できる。
【60点】
(原題「BERTHE MORISOT」)
(フランス/カロリーヌ・シャンプティエ監督/マリーヌ・デルテルメ、アリス・ビュト、マリック・ジディ、他)
(女性映画度:★★★★☆)
チケットぴあ

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