2015年10月9日金曜日

【関連記事】『シャイニング』前日譚、全く独自の作品に!プロデューサーが語る

source: KUBRICK.blog.jp|スタンリー・キューブリック



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 スタンリー・キューブリックの名作『シャイニング』(1980)の前日譚を描く新作『ザ・オーバールック・ホテル(原題) / The Overlook Hotel』は、単にキャラクターの若い頃を描くだけでなく、独自の作品になると同作のプロデューサーを務めるジェームズ・ヴァンダービルトがColliderのインタビューで語った。

〈中略〉

 新作のストーリーに関する詳細は明らかになっていないものの、キングの原作から取り除かれたという序章と終章に基づき、ホテルの初代オーナーとなる人物、ボブ・T・ワトソンに迫るものになると同サイトは伝えている。

(全文はリンク先で:シネマトゥデイ/2015年10月8日


〈以下略〉



 うーん、これだけ時代を遡るというのはキングの原作小説TV版の影響から逃れたかった、という理解でいいんでしょうね。原作やTV版は主に第二次世界対戦後にオーナーになったダーウェントの話が中心です。それを映画化するとなるとホテルは豪華なリゾートホテルではないと辻褄が合いません。キューブリック版の山小屋風ホテルを舞台とするなら、必然的にオープン時まで遡らなければならなかった、という事なんででしょうね。

 オーバールック・ホテルは建設は1907年から2年間で、オープンは映画版では言及はありませんが原作によると1910年です。キューブリック版では「インディアンの墓地の上に建てられた」という説明があります。ワトソンは初代オーナーで、原作によると1915年にはホテルを手放してしまっています。私が脚本家なら何故ワトソンはたった5年間でホテルを手放してしまったのか?一体ワトソンに何があったのか?という話にしますね。それにキューブリック版のラストシーンの写真、日付は1921年7月4日でした。つまりこの時代には「トランス管理人」が存在した可能性があります。(「ジャック」であるかどうかはわかりません。何故ならキューブリック版で幽霊たちはジャック・トランスを終始「トランスさん」「トランス様」としか呼んでいないからです。グレイディも(デルバート・二人存在していた事から、トランスも二人いておかしくありません)

 原作・小説版と違ってキューブリック版ではホテルは無傷で存在している事になっているので、時代を現代に設定して、新しく就任したオーナーか、ホテルの過去に興味を持ったジャーナリストなどを主人公にして過去を探らせる・・。という展開もアリかも知れません。

 世界的にファンがいる作品の前日譚ですので生半可な事は出来ないはず。監督はこのPVこのPVやで思いっきりキューブリックをオマージュしていたマーク・ロマネクですので、そのフォロアーぶりに期待しましょう。