2015年10月21日水曜日

サバイバー

source: 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評




ロンドンの米国大使館に派遣されたエリート外交官ケイトは、アメリカへの不正入国を狙うテロリストたちを阻止する任務に当たっていた。ある日、ケイトは不審な入国者に気付くが、そのせいで伝説のテロリストで通称“時計屋”から狙われることに。爆破テロに巻き込まれたケイトは何とか生き延びるが、策略により、テロの犯人にされてしまう…。

爆破テロの濡れぎぬを着せられた上に、国家と警察に追われ、さらには伝説のテロリストから命を狙われる女性外交官が、たった一人でアメリカに迫る未曾有のテロから国民を守ろうとする、巻き込まれ型・孤軍奮闘サスペンス・アクション「サバイバー」。「バイオハザード」シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチと、「007」シリーズのピアース・ブロスナンの、2大アクションスターのガチンコ対決というのが売りだが、2人の直接対決の場面は最後の最後まで待たされることになり、作品はあまりにも地味な印象だ。テロリストの思惑や、内部に潜む裏切り者の存在によって、主人公ケイトは大ピンチに。逃げのびるのは少々偶然に頼りすぎだし、いくらなんでも味方が少なすぎじゃないのか? 事務職の外交官がいきなり強くなるってのはなぁ…と、ツッコミどころ満載。初の悪役に挑戦するブロスナンはクールだが、伝説の殺し屋としてはミスが多すぎて苦笑してしまう。頭がキレる戦う美女の頑張りは、悪くはないが、映画は、テロの脅威を守るという大義名分を正当化する内容で、露骨な啓蒙ムービー。ラストにテロを未然に防いだ実績まで披露するおまけつきでテンションが下がってしまった。
【50点】
(原題「SURVIVOR」)
(米・英/ジェームズ・マクティーグ監督/ミラ・ジョヴォヴィッチ、ピアース・ブロスナン、ディラン・マクダーモット、他)
(地味度:★★★★☆)
チケットぴあ

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サバイバー@ぴあ映画生活